省エネ家電・断熱リフォーム・節水機器の補助金を整理する(国の制度と自治体上乗せ、申請の実務)
本記事は2026年6月27日時点の公開情報に基づきます。金額・要件・受付期間はいずれも変更されることがあるため、申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
この記事が整理すること
電気代の高止まりが続く中、省エネ家電や断熱リフォームへの補助金に関心を持つ方がとても増えています。しかし「調べてみたけれど、自分が使える制度がどれなのかわからなかった」という声は少なくありません。
理由はいくつかあります。まず、日本の省エネ家電・住宅省エネに関する補助金は「国の制度」と「都道府県・市区町村の独自制度」に分かれており、それぞれが並行して動いています。さらに国の制度のなかにも複数の事業が存在し、2026年時点では「みらいエコ住宅2026」「先進的窓リノベ2026」「給湯省エネ2026」という3つの事業が家庭向けに稼働しています(賃貸集合住宅向けの賃貸集合給湯省エネ2026事業を含めると4つ)。
加えて、こうした国の補助事業は「消費者が自分で申請するもの」ではなく「登録された施工業者・販売事業者が代わりに申請するもの」が多く、窓口が違うという点も混乱の原因になっています。一方、自治体の省エネ家電補助金のなかには「本人が申請するもの」もあり、手続きの主体が制度によって異なります。
さらに、省エネ家電の補助は「現金給付」と「ポイント還元」の2種類が混在しており、受け取り方が違います。
この記事では、以下の論点を整理します。
- 国の住宅省エネ2026キャンペーン4事業の概要と、消費者としての正しい動き方
- 自治体独自の省エネ家電補助金の仕組みと、代表的な地域例(確認日2026年6月27日時点・要確認)
- 「現金給付型」と「ポイント還元型」の違いと使い分け
- 国補助金と自治体補助金の併用可否ルール
- エアコン・冷蔵庫・給湯器・窓断熱・LED照明・節水機器などの対象別の整理
- 省エネラベルの読み方と補助金を受けるための品選びのポイント
- 古い家電からの買い替えで実際に電気代がどれほど変わるか(試算例)
- 申請の流れと必要書類
- 高齢者・低所得世帯向けの特別枠
- 補助金情報の探し方(デコ活・jGrants・自治体広報の活用)
- 申請時期の注意点と早期終了事例の実情
本記事は情報提供を目的とした解説記事です。個別の申請書類の作成代行・手続き代行は行いません。
制度の全体像
「国の補助」と「自治体の補助」はどう違うのか
省エネ家電・断熱リフォームに関わる補助は、大きく2層の構造になっています。
一層目が「国の住宅省エネ2026キャンペーン」です。これは国土交通省・経済産業省・環境省の3省が連携して実施する補助事業群で、リフォームや給湯器交換に対して比較的大きな補助が出ます。ただし申請は「事業者経由」であり、消費者は自分で申請書を書く必要はありません。
二層目が「各都道府県・市区町村の独自補助」です。家電量販店での省エネ家電の買い替えに対してポイントを付与したり、現金を補助したりする制度で、自治体によっては本人が申請書を窓口や電子申請で提出する仕組みになっています。
この2層は目的も手続きも別物であるため、原則として「工事内容が重複しない範囲」で組み合わせることができます。つまり、断熱リフォームで国の補助を受けながら、別途エアコンを買い替えて自治体の補助ポイントをもらう、といった使い方が可能なケースがあります(制度ごとの要件や併用条件を確認することが必要です)。
2026年時点で稼働している国の主要制度
| 事業名 | 主管省庁 | 主な対象 | 消費者の動き方 | 補助の上限目安 |
|---|---|---|---|---|
| みらいエコ住宅2026事業 | 国土交通省 | 新築・リフォーム(断熱改修等) | 登録事業者に依頼 | リフォーム最大100万円 |
| 先進的窓リノベ2026事業 | 環境省 | 窓・ドアの断熱改修 | 登録事業者に依頼 | 最大100万円 |
| 給湯省エネ2026事業 | 経済産業省 | 高効率給湯器の設置 | 登録事業者に依頼 | エコキュート最大10万円 |
| 賃貸集合給湯省エネ2026事業 | 経済産業省 | 賃貸集合住宅の給湯器交換 | 登録事業者に依頼 | 機器による |
上記4事業はすべて「登録事業者が申請する」仕組みです。消費者は制度を活用したい旨を業者に伝え、登録業者を通じて工事・設置を依頼することで補助が受けられます。
「現金給付型」と「ポイント還元型」
省エネ家電への補助には、現金を口座に振り込む「現金給付型」と、購入時に金額を差し引く・ポイントを付与する「ポイント還元型」があります。
現金給付型は後日振り込まれるため、申請から受け取りまでに数週間〜数ヶ月かかることが多いです。一方ポイント還元型は購入時点で値引きされるため、即座に恩恵が得られます。東京都の「東京ゼロエミポイント」は、2024年10月以降は販売店との共同申請方式に変わり、店頭での即時値引きとして機能しています。
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このケースを選んだ理由
「省エネ家電補助金を使いたいけれど、何をどうすれば実際に手元でお得になるのか」という点を具体的に示すために、2026年現在最も手続きが簡単で利用しやすい制度として「東京ゼロエミポイント」を取り上げます。手続きがシンプルで、かつ現行最大規模の自治体省エネ家電補助の一つだからです。
なお、東京都以外にお住まいの方向けの情報は続きで複数の自治体例とともに詳しく整理しています。
対象者と条件の確認
東京ゼロエミポイントの対象は、東京都内に在住の方が都内の住宅に設置するエアコン・冷蔵庫・給湯器・LED照明器具への買い替えです。既存製品から省エネ性能の高い新品への「買い替え」が基本で、全く新しい場所への新規設置は対象外のケースがあります(給湯器については確認が必要です)。
申請期間は2024年10月1日から2027年3月31日まで(2026年6月27日時点・要確認)です。
ケースの設定
想定するのは次のような状況です。
- 東京都内(世田谷区在住)の40代夫婦。
- リビング用のエアコンが購入から13年が経過している。
- 省エネ基準達成率2027年度目標で100%以上、多段階評価点3.0以上のエアコンに買い替えたい。
- 機種の定価(税込み)が12万円のモデルを選ぶ予定。
- 取り付け工事は購入した量販店が手配する予定。
買い替え前に確認すること
まず、購入を検討している量販店が「東京ゼロエミポイント対応店」かどうかを確認します。確認方法は東京ゼロエミポイント公式サイト(https://www.tz-points.jp/)にある「対応店舗検索」から調べることができます。ヤマダ電機・ヨドバシカメラ・ビックカメラ・ノジマ・ケーズデンキ・エディオンなど、主要量販店の多くが参加しています。
次に、購入予定の機種が対象製品かどうかを確認します。店頭または公式サイトの「対象製品一覧」で機種名を確認できます。
今回のケースでは12万円のエアコン(多段階評価点3.0以上)への買い替えです。既存機が13年前の購入であるため、「長期使用製品からの買い替え」の要件(おおむね10年以上の使用が目安)を満たす可能性があります。
補助額の試算
東京ゼロエミポイントでは補助額(ポイント数)は製品の種類・性能・買い替え元の年数によって異なります。2026年6月27日時点の公開情報をもとにした目安は以下の通りです(実際のポイント数は公式サイトまたは店頭でご確認ください)。
通常の買い替えの場合、エアコンへのポイント付与は冷房能力や省エネ性能に応じて9,000〜23,000円相当です。さらに長期使用製品(おおむね10年以上)からの買い替えでは上乗せが加算されます。
このケースでは仮に通常付与分が18,000ポイント、長期使用買い替え加算が11,000ポイント相当になると想定します(実際のポイントは機種・店舗で異なります)。合計約29,000円相当の値引きが購入時に適用される計算です。
定価12万円のエアコンが、補助後の実質負担額として約9万1,000円程度になります(工事費・処分費は別途)。
購入当日の流れ
対応量販店に来店し、スタッフに「東京ゼロエミポイントを使って買い替えたい」と伝えます。
スタッフが対象製品かどうか、補助のポイント額を確認します。購入者は「東京ゼロエミポイント事業共同申請規約」への同意(多くは口頭または書面での同意確認)をします。
その場で補助ポイント相当分が値引きされた金額を支払います。消費者が自分で書類を書いたり郵送したりする手続きは発生しません。
購入後に発行されるレシートおよび保証書は大切に保管しておきます(後日確認が必要になる可能性があります)。
古いエアコンの処分について
量販店でのエアコン購入時は、取り付け工事と旧機の取り外し・処分を同時に依頼できることが多いです。旧エアコンは家電リサイクル法の対象品であるため、リサイクル料金と収集運搬料が別途かかります。金額は機種・業者によって異なりますが、おおむね3,000〜6,000円程度が目安です。
量販店によっては、エアコン購入と同時に旧機の引き取りを手配してくれるため、申し込み時に確認しておくとスムーズです。
受け取りの確認
2024年10月以降の東京ゼロエミポイントは「店頭での即時値引き」方式のため、支払い時点で補助が適用されます。改めて申請書を出したり、振り込みを待ったりする手続きは基本的に不要です(制度の詳細は時点によって変更される可能性があります。購入前に必ず店頭スタッフまたは公式サイトでご確認ください)。
このケースで実際に「得」になった金額の整理
- エアコン本体の値引き(東京ゼロエミポイント相当): 約29,000円(試算)
- 古い13年使用エアコンから最新機に変えることによる年間電気代の削減効果: 年間5,000〜15,000円程度(機種・使用状況による見込み)
電気代削減効果は1年で回収できるほどの規模ではありませんが、5〜10年のスパンで見ると補助金を含めた実質的なメリットは確実に出てきます。電気代削減の試算については続きで詳しく計算例を示します。
65歳以上または障害のある方の場合
東京ゼロエミポイントには、満65歳以上の高齢者または身体障害者手帳・愛の手帳・精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方が対象エアコン(多段階評価点3.0以上)を購入した場合、一律80,000ポイント(8万円相当)が付与される特別枠があります(2025年8月30日から実施、実施期間は令和8年3月31日まで・要確認)。
購入時に年齢が確認できる書類(運転免許証・マイナンバーカード等)または障害者手帳を持参して対応店舗に来店することで適用されます。通常枠の約4〜8倍の補助額になるため、対象の方は必ずこの枠を利用してください。
ここから先は、申請に直結する実務です。
国の住宅省エネ2026キャンペーン:4つの事業の詳細
みらいエコ住宅2026事業
みらいエコ住宅2026事業(正式名称は「令和7年度補正予算 みらいエコ住宅2026事業」)は、国土交通省が実施する住宅の省エネ化支援事業です。新築住宅と既存住宅のリフォームの両方が対象になります。
新築住宅の場合
新築は「GX志向型住宅」と「長期優良住宅・ZEH水準住宅」の2つのカテゴリーに分かれています。
GX志向型住宅は省エネ・脱炭素の観点から最高水準の新築住宅を支援するカテゴリーで、総予算750億円が充てられています。長期優良住宅・ZEH水準住宅カテゴリーには総予算1,450億円が設定されています。
受付期間は2期に分かれており、第2期は2026年5月13日から2026年12月31日まで(注文住宅のZEH水準住宅は9月30日まで)です。第1期は2026年3月31日から5月12日で既に終了しています。
新築の場合は、ハウスメーカー・工務店など「みらいエコ住宅事業者」として登録された建設事業者が補助申請を行います。消費者は建設業者に「みらいエコ住宅の補助を使いたい」と相談し、対応可能かどうかを確認することが第一歩です。
既存住宅リフォームの場合
リフォームは、原則として平成28年(2016年)12月31日以前に建築された既存住宅が対象です。対象となるリフォームの中心は「躯体(床・壁・天井)の断熱改修」を含む工事ですが、この断熱改修を「要件化工事」として含む場合に限り、空気清浄機能・換気機能付きエアコンや節水型トイレなどの設備交換も加算対象として扱われます。
補助上限は住宅の築年数によって異なります。平成3年以前に建築された住宅では1戸あたり最大100万円、平成4年から平成28年に建築された住宅では最大80万円が補助上限の目安とされています。ただし実際の補助額は工事内容・対象製品の登録状況によって変わります。
なお、一般的なルームエアコンは単独ではみらいエコ住宅の補助対象になりません。空気清浄機能・換気機能を持つ特定の機能付きエアコンのみが加算対象となっており、対象機種も事務局に登録された特定型番に限られます。「エアコンだけ買い替えてみらいエコ住宅の補助を使いたい」という場合は、断熱改修との組み合わせ工事と特定の対象機種への買い替えが前提になる点を理解しておく必要があります。
リフォームの受付開始時期については、2026年6月27日時点で公式サイトから「受付開始前」と表示されている部分があるため、最新の受付開始情報は公式サイト(https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/)でご確認ください。
先進的窓リノベ2026事業
先進的窓リノベ2026事業は環境省が実施する事業で、住宅の窓・ドアを高断熱性能の製品へ改修する工事に対して補助が出ます。
対象工事の種類
以下の工事が対象です。
- ガラス交換: 既存の窓のガラスのみを高断熱ガラスに交換する工事
- 内窓設置: 既存の窓の内側に新たな窓を追加設置する工事(二重窓化)
- 外窓交換: 既存の窓枠ごと新しい窓に交換する工事(カバー工法・はつり工法)
- ドア交換: 断熱ドアへの交換工事
2026年度からは内窓設置の対象グレードが厳格化されています。2025年度まで補助対象だった「Aグレード」の内窓は2026年度は対象外となり、より高い断熱性能を持つ「Sグレード以上」(熱貫流率Uw1.5以下)が条件になっています。内窓を検討されている方は、製品選びの段階でこの基準を業者に確認することが必要です。
補助額の仕組み
補助額は工事ごとの定額補助の積み上げです。製品の種類・サイズ・グレードによって1箇所あたりの補助額が異なり、複数箇所の合計が補助額になります。1戸あたりの補助上限は100万円です。
なお、1申請で補助額の合計が5万円以上になる規模の工事が対象条件となっています。小規模な1箇所のみの工事では補助を受けられないケースがあります。
消費者の動き方
「先進的窓リノベ2026事業者」として登録されたリフォーム業者・窓メーカーの施工店に相談することが出発点です。住宅省エネ2026キャンペーン公式サイト(https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/search-for-manufacturer)で地域の登録事業者を検索できます。
受付開始は2026年3月31日からです(2026年6月27日時点)。予算上限に達した時点で受付が終了するため、年内早めに動くことが重要です。
給湯省エネ2026事業
給湯省エネ2026事業は経済産業省(資源エネルギー庁)が実施する事業で、家庭の給湯器を高効率の機器に交換する際に補助が出ます。
対象機器と補助額
対象となる機器と補助額(1台あたりの目安)は以下の通りです(2026年6月27日時点。予算状況により変動することがあります)。
ヒートポンプ給湯機(エコキュート)は基本補助額が7万円で、国が定める高い省エネ性能基準(CO2排出量削減率5%以上)を達成した機種には性能加算として3万円が上乗せされ、最大10万円の補助になります。
ハイブリッド給湯機(電気ヒートポンプ・ガス瞬間式融合型)は基本補助額が10万円で、性能加算として2万円が上乗せされ最大12万円です。
家庭用燃料電池(エネファーム)は1台あたり17万円(基本額)が補助されます。エネファームは機器本体が高額なため補助額も大きい設定になっています。
さらに、既存機器の撤去に対する加算があります。電気蓄熱暖房機(蓄熱式電気ヒーター)の撤去には4万円、電気温水器の撤去には2万円が加算されます(他の加算と組み合わせ可)。
設置できる住宅
戸建住宅・共同住宅を問わず、新築注文住宅・新築分譲住宅・既存住宅(リフォーム・購入)・リース利用のいずれかに設置する場合が対象です。
着工日の条件として「2025年11月28日以降」が必要です(それ以前に着手した工事は対象外)。
受付と申請方法
「給湯省エネ事業者」として登録された施工業者・給湯器販売業者が代わりに申請します。消費者は登録事業者を通じて機器を購入・設置することで補助の恩恵を受けます。補助金の還元は「工事費用への充当」または「現金支払い」の形で行われます。
受付期間は2026年3月31日から開始しており、遅くとも2026年12月31日が期限(要確認)となっています。
公式サイト: https://kyutou-shoene2026.meti.go.jp/
「現金給付型」と「ポイント還元型」の選び方と注意点
省エネ家電への補助は大きく「現金給付型」と「ポイント還元型」に分かれており、受け取り方と注意点が異なります。
現金給付型の特徴
申請後に指定口座に現金が振り込まれる方式です。申請から振り込みまでに数週間〜3ヶ月程度かかることが多く、申請書類の準備・提出が消費者の側で必要です。
メリットは現金として使途を問わずに使えること。デメリットは申請の手間があること、待ち時間があることです。
自治体の補助金で現金給付型のものは、購入後に窓口や電子申請フォームから申請する流れが一般的です。必要書類(領収書・製品ラベルの写し等)を揃えて申請します。
ポイント還元型の特徴
購入時に値引きされるか、後日ポイントとして付与される方式です。東京都の東京ゼロエミポイントが2024年10月以降に採用した「店頭値引き方式」は、購入時点で即座に補助が反映されるため、最も手間がかかりません。
その他の自治体ではキャッシュレスポイント(PayPay・dポイント等)で還元するケースや、商品券として渡すケースもあります。いずれにせよ現金ではないため、使い道に制約がある場合がある点に注意が必要です。
制度の選び方の考え方
複数の制度が使える状況であれば、以下の観点で優先度を考えることができます。
申請の手間を最小化したい場合は、販売店が代わりに申請してくれる「店頭値引き方式」のある制度(東京ゼロエミポイント等)を優先します。
補助額を最大化したい場合は、複数の制度を組み合わせます。ただし同一の工事・製品に対して国の複数の補助金を二重に使うことはできません。工事内容を整理した上で、別工事・別機器ごとに異なる補助金を当てはめるのが基本的な考え方です。
対象家電・機器の種類と省エネラベルの読み方
補助の対象になる可能性がある家電・機器
省エネ家電への補助対象は、制度ごとに異なります。主要なものを整理します。
エアコン(ルームエアコン)は、東京ゼロエミポイントや多くの自治体補助の中心的な対象製品です。みらいエコ住宅2026では通常のルームエアコンは対象外で、空気清浄・換気機能付きの特定機種のみが対象です。
冷蔵庫は東京ゼロエミポイントをはじめ、多くの自治体補助の対象です。一般的に300L以上のモデルが対象となることが多いですが、制度によって対象容量が異なります。
LED照明器具は東京ゼロエミポイントで対象です(LED電球単品ではなく、照明器具としての交換が対象になることが多い)。
給湯器(エコキュート・ハイブリッド給湯機・エネファーム)は給湯省エネ2026事業と東京ゼロエミポイントが主な対象です。
窓・ドアの断熱改修は先進的窓リノベ2026事業の対象です。
節水型トイレ(フラッシュ水量4.5L以下/回)はみらいエコ住宅2026のリフォームにおいて、断熱改修との組み合わせで加算対象として含まれます。
節水シャワーヘッドについては、東京都足立区(節湯型シャワーヘッド補助・2026年4月11日受付開始)、愛媛県松山市など、一部の自治体で独自の補助制度があります。節水効果30%以上または1分間7リットル以下のシャワーヘッドが要件となることが多いです(確認日2026年6月27日時点・各自治体要確認)。
テレビは一部の自治体補助(高知県等)で対象となっていますが、対象としていない制度も多いです。
統一省エネラベルの読み方
2022年10月にリニューアルされた「統一省エネラベル」は、家電製品の省エネ性能を視覚的に確認するための表示で、量販店の店頭や製品カタログに掲示されています。補助金の対象製品の要件確認のためにも重要な表示です。
多段階評価点(★の数と数値)
ラベル中央には1.0〜5.0の41段階の数値と星の数が表示されます。数値が高いほど省エネ性能が優れています。省エネ補助金の対象要件として「多段階評価点3.0以上」と指定している制度が多く、ラベルのこの数値を確認することが補助対象かどうかの第一の判断材料になります。
省エネ基準達成状況
ラベルには「省エネ基準達成」マークがあり、目標年度の基準を100%以上達成している製品は緑色、達成率が100%未満の製品はオレンジ色で表示されます。補助金の要件として「省エネ基準達成率100%以上」を求める制度が多いため、緑色のマークが目安になります。
APF(通年エネルギー消費効率)
エアコンの省エネ性能を示す数値です。1年間に必要な冷暖房の能力の総量を年間の消費電力量で割った値で、APFが大きいほど省エネ性能が高いことを意味します。5.0〜7.0前後の値が現行の省エネ型モデルに多く見られます。10年以上前のモデルは4.0前後のものが多く、APFを比較することで電気代の違いを大まかに把握できます。
年間の目安電気料金
ラベルには「年間の目安電気料金」が記載されています。これは1日16回・165日の冷房と1日14回・200日の暖房を行った場合の目安値(27円/kWh換算)として計算されたものです。実際の使用状況によって異なりますが、機種間の比較に使えます。
自治体補助の仕組みと探し方
自治体補助がある場合とない場合
省エネ家電への補助は、国の制度だけでなく都道府県・市区町村が独自に上乗せしている場合があります。ただしすべての自治体が実施しているわけではなく、また実施している自治体でも年度ごとに予算・内容が変わります。
自治体補助の有無を確認する基本手順は、居住している市区町村の公式ウェブサイトを「省エネ 補助金」「家電 買い替え 助成金」などのキーワードで調べることです。
デコ活(環境省)の補助金情報ページ
環境省が運営する「デコ活」サイトには自治体の補助金情報をまとめたページがあります(https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/eco-life/subsidy/)。自治体別の省エネ家電補助の一覧が掲載されており、自分の地域の補助の有無を確認する出発点として活用できます。
ただし、掲載情報が最新でない場合もあるため、デコ活で制度の存在を確認した後は、必ず各自治体の公式サイトで最新の受付状況と申請方法を確認する必要があります。
ヤマダ電機の補助金一覧ページ
一部の家電量販店は自治体補助金の情報を独自にまとめているページを設けています。ヤマダ電機は「省エネ家電促進補助金制度一覧」として都道府県・市区町村別の補助情報を掲載しています(内容の最新性は量販店ページにより異なるため、公式確認も並行してください)。
自治体補助の探し方・具体的な手順
- 居住する市区町村の公式サイトで「省エネ」「家電」「補助金」「助成金」などで検索する
- 見当たらない場合は都道府県の環境担当部署のサイトを確認する
- デコ活(環境省)の自治体補助情報ページで地域を選んで検索する
- 近くの家電量販店スタッフに「この地域で使える省エネ家電の補助がありますか」と尋ねる(量販店は補助情報をまとめて把握していることが多い)
- 市区町村の環境担当窓口(電話・対面)に問い合わせる
補助金情報が「ない」場合の確認ポイント
市区町村の補助が見当たらない場合でも、都道府県レベルで実施している補助があることがあります。また、補助金の代わりに「プレミアム商品券」や「キャッシュレスポイント還元」の形で家電購入に使える施策を実施している場合もあります。
具体的な自治体補助の地域例(確認日2026年6月27日時点・要確認)
以下に挙げる自治体例は、2026年6月27日時点の公開情報に基づく参考例です。制度の内容・受付期間・補助額は変更されることがあります。申請前に必ず各自治体の公式サイトまたは窓口で最新情報を確認してください。
東京都:東京ゼロエミポイント
主管: 東京都環境局
対象機器: エアコン、冷蔵庫、給湯器(エコキュート・エコジョーズ・エコフィール・ハイブリッド型)、LED照明器具
実施期間: 2024年10月1日〜2027年3月31日(予算次第で短縮の可能性あり)
補助額の目安(通常買い替え時)は以下の通りです。
エアコンは9,000〜23,000円相当(製品の冷房能力・省エネ性能による)。冷蔵庫は14,000〜26,000円相当(容量・性能による)。給湯器(エコキュート等)は12,000円相当。LED照明器具は4,000〜6,000円相当。
長期使用製品(概ね10年以上使用)からの買い替えには上乗せ加算があり、エアコンでは11,000〜54,000円程度が上乗せされます(機種・状況による)。
高齢者(65歳以上)または障害者手帳所持者がエアコン(多段階評価点3.0以上)を購入する場合は一律80,000ポイント(8万円相当)の特別枠があります。
申請方法は対応販売店での購入時に共同申請規約に同意することで即時値引きが適用されます(消費者の個人申請は不要)。
公式サイト: https://www.tz-points.jp/
愛知県東海市:省エネ家電製品購入促進補助金
主管: 東海市 生活環境課
対象機器: エアコン(省エネ基準達成率2027年度目標100%以上・多段階評価点3.0以上)、電気冷蔵庫(省エネ基準達成率2021年度目標100%以上・多段階評価点3.0以上)
設置条件: 東海市内の販売店で購入し、市内の自宅に設置。既存製品からの買い替えに限る。
補助額は購入費用に応じた段階制です。1万円以上10万円未満の購入で1万円、10万円以上15万円未満で2万円、15万円以上で3万円が補助されます(1世帯1回限り・複数製品でも上限3万円)。
申請要件: 令和6年度・令和7年度の補助金交付を受けた世帯は対象外。
申請受付期間: 令和8年4月1日〜令和9年3月24日(購入も同期間が対象)
申請方法: 生活環境課窓口(平日9〜16時)または電子申請
公式サイト: https://www.city.tokai.aichi.jp/kurashi/1001699/1001774/1008327.html
高知県:こうち省エネ家電等購入応援キャンペーン(2026年)
対象機器: エアコン、冷蔵庫、給湯器、LED照明、テレビ
設置条件: 高知県内への設置
購入・申請期間: 令和8年6月1日〜令和9年1月11日(確認日2026年6月27日時点・要確認)
補助額は購入金額に応じたキャッシュバック方式です。2万円以上5万円未満の購入で5,000円、5万円以上10万円未満で1万円、10万円以上15万円未満で2万円、15万円以上で3万円が補助されます。
テレビも対象に含まれている点がこの制度の特徴です。
大阪府茨木市(2026年度実施予定・要確認)
令和8年6月から省エネ家電への買い替え補助を実施予定(確認日2026年6月27日時点)。最大3万円の補助が見込まれていますが、詳細は茨木市公式サイトで確認することをおすすめします。
東京都足立区:節湯型シャワーヘッド購入費補助
2026年4月13日受付開始の節湯型シャワーヘッドへの補助制度です。対象は30%以上の節水効果があるものまたは1分間あたりの使用水量が7リットル以下のシャワーヘッドです(確認日2026年6月27日時点・要確認)。
公式サイト: https://www.city.adachi.tokyo.jp/kankyo/kurashi/kankyo/showerhead.html
国補助金と自治体補助金の具体的な併用パターン
省エネ補助を最大化するためには、国の制度と自治体の制度を賢く組み合わせることが重要です。以下に具体的な併用パターンを整理します。
併用の基本ルール
同一の工事・製品に対して国の複数の補助金を二重に受けることは原則できません。しかし「工事内容が重複しない」場合は、国の異なる補助金を同じ住宅内で複数受けることが可能です。また、地方公共団体の補助金は「国費充当でないもの」に限り、条件が重複しなければ国の補助と組み合わせることができます。
併用パターン表(参考)
| 組み合わせ | 国の制度1 | 国の制度2 | 自治体制度 | 併用可否 |
|---|---|---|---|---|
| 窓改修+給湯器交換 | 先進的窓リノベ(窓) | 給湯省エネ(給湯器) | 自治体補助(省エネ家電) | 工事内容が異なるため可能 |
| エアコン(通常)+LED照明 | 給湯省エネ(対象外) | みらいエコ住宅(対象外・通常エアコン) | 東京ゼロエミポイント(可) | 国の補助はなし・自治体補助のみ |
| 断熱リフォーム+エコキュート | みらいエコ住宅(断熱改修) | 給湯省エネ(給湯器) | 自治体補助(家電) | 工事内容が異なれば可 |
| 給湯器の二重受給 | 給湯省エネ(給湯器) | みらいエコ住宅(給湯器) | — | 同一製品への二重受給は不可 |
※この表はあくまで参考です。実際の併用可否は制度の要件・同一性・申請時点の状況によって異なります。施工業者または各自治体・制度事務局に必ず確認してください。
注意が必要な組み合わせ
給湯器について、給湯省エネ2026事業とみらいエコ住宅2026事業の両方から補助を受けることは同一の製品に対する二重受給になるためできません。どちらか一方の制度のみ使用します(一般に補助額が大きい方を選ぶことが多いですが、要件も確認が必要です)。
窓とエアコンの組み合わせ(みらいエコ住宅内での工事)については、みらいエコ住宅のリフォームで「断熱改修(窓)」を要件化工事として行いつつ、「空気清浄換気機能付きエアコン」を加算項目として申請するという組み合わせは同一事業内での申請として可能です(一般のルームエアコンは対象外)。
節水トイレ・節水シャワーヘッドへの補助
「省エネ」と並んで「節水」にも着目した補助が設けられています。節水機器は電気代ではなく水道代・ガス代の削減につながる製品ですが、一部の補助制度で対象となっています。
みらいエコ住宅2026でのトイレ対応
みらいエコ住宅2026事業のリフォームにおいて、節水型トイレ(フラッシュ水量4.5L以下/回)は断熱改修工事との組み合わせで加算対象として申請できます。トイレ単独では申請できない点に注意が必要です。
住宅省エネ2026キャンペーンの公式サイトでは補助対象製品の検索機能があり、節水型トイレのカテゴリーから対象製品を確認できます(https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/manufacturer/search/product/water-saving-toilet)。
自治体の節水シャワーヘッド補助
一部の自治体が節水シャワーヘッドの購入補助を実施しています。要件は概ね「節水率30%以上」または「1分間あたりの流量7リットル以下」が多いです。
節水シャワーヘッドは数千〜1万円台の製品が多く、補助額も数千円程度が中心ですが、省エネ・節水効果の初期コストを下げる意味で活用価値があります。手元でお湯を止めるストップボタン付きタイプは、シャワー中の不要な水・ガスの消費を防ぐ効果が高く、CO2削減効果も認められています。
自治体補助の有無は居住市区町村の環境担当窓口またはデコ活ページで確認してください。
古い家電の電気代と買い替えの実益(試算例)
エアコンの場合
エアコンは製品の進歩が著しく、10年前の機種と現行の省エネトップクラスの機種では、APF値(通年エネルギー消費効率)の違いから電気代に差が生じます。
以下は参考試算です(あくまでも目安であり、実際の差はご使用の環境・使用時間・機種によって大きく異なります)。
10年前のエアコン(APF約5.0前後)と現在の省エネ型エアコン(APF約6.5前後)を比較した場合の概算です。6畳程度の部屋で1日8時間、年間180日使用するとした場合、APF5.0のモデルの年間消費電力量の目安は約600kWh、APF6.5のモデルでは約460kWhになります(冷暖房込みの単純計算)。
差分は約140kWh。電力単価を30円/kWhとすると年間約4,200円の電気代の差です。5年間使い続けると差は累積で約2万1,000円になる計算です。
この試算に東京ゼロエミポイントの長期使用買い替え加算を組み合わせると、補助(例えば2万9,000円相当)と電気代削減の合計で5年間で約5万円程度の経済的メリットが見込めます(試算はあくまで参考値です)。
補助金を受けずに古い機種を使い続けることとの比較では、補助を活用して早期に買い替えた方が家計の累積便益が高くなることが多いです。
冷蔵庫の場合
冷蔵庫の省エネ改善は長期にわたって進んでおり、2005年頃の401〜450Lクラスの機種と2020年代の同クラス機種を比較すると年間電気代が8,000〜9,000円程度変わるという試算も見られます(電力単価・機種によって異なります)。
10年以上前の冷蔵庫で電気料金が気になる場合は、今使っている機種のラベルまたはメーカーサイトで年間消費電力量を確認し、現行モデルと比較してみることをおすすめします。統一省エネラベルに記載されている「年間の目安電気料金」が製品間比較の参考になります。
LED照明器具の場合
白熱電球から省エネ型LED照明器具に交換した場合の削減効果は、照明の使用時間に比例します。1灯あたりの消費電力が60W型白熱球と同等の明るさのLED(消費電力約8W)に変えた場合、1日6時間・365日使用で差は52W×6時間×365日=113.88kWh/年。電力単価30円/kWhとすると年間約3,400円の削減になります。
住宅に複数の照明がある場合は、台数分の効果が積み上がります。
申請の流れと必要書類
国の事業(施工業者経由)の申請フロー
国の住宅省エネ2026キャンペーン各事業は、消費者ではなく登録施工事業者が申請主体になります。消費者の動き方は以下の流れです。
- 購入・工事を検討している段階で、住宅省エネ2026キャンペーン公式サイトの「事業者検索」機能から地域の登録事業者を探す。
- 複数の登録事業者に見積もりを依頼し、補助金を前提に計算した「補助後の実質負担額」を確認する。
- 事業者が補助申請の予約・受付状況を確認しているかを聞く(予算上限に近い時期は受付が早期終了することがある)。
- 契約書で「補助金の還元方法(工事費充当・現金支払い)」を明記してもらう。
- 工事実施。
- 事業者が補助金の交付申請を行い、交付決定後に補助金が事業者に振り込まれ、消費者に還元される。
消費者が「補助金申請書」を書く場面はありません。ただし、事業者が申請に際して消費者の住所・氏名・連絡先・住宅に関する情報を確認するため、情報提供への協力が必要です。
自治体の現金給付型補助の申請フロー(例:東海市の場合)
自治体の現金給付型補助では、消費者本人が申請する場合があります。東海市の省エネ家電補助を例に流れを示します。
- 購入前に、補助対象の機種であることを省エネ型製品情報サイト(資源エネルギー庁)またはラベル表示で確認する(多段階評価点3.0以上など)。
- 東海市内の販売店で対象機器を購入し、レシート・領収書を受け取る。
- 設置完了後に以下の書類を揃える。
- 申請書(市公式サイトからダウンロードまたは窓口で受け取り)
- 購入時の領収書または販売証明書の写し(購入日・製品名・金額が確認できるもの)
- 購入した製品の省エネ性能が確認できる書類(製品ラベルの写し・カタログの写し・販売店の発行する仕様書等)
- 世帯主の本人確認書類の写し
- 振込口座の情報(通帳の写し等)
- 窓口(生活環境課・平日9〜16時)または電子申請フォームで申請を提出する。
- 審査後、指定口座に補助金が振り込まれる。
受け付け期間内に書類が揃えられない場合は申請ができなくなるため、購入前に「申請に必要な書類リスト」を自治体の窓口またはサイトで事前確認しておくことをおすすめします。
東京ゼロエミポイントの申請フロー(店頭値引き方式)
東京都の東京ゼロエミポイントは2024年10月以降の制度変更により、消費者が個人申請する必要がなくなっています。
- 東京ゼロエミポイント公式サイト(https://www.tz-points.jp/)で対応販売店・対象製品を確認する。
- 対応販売店に来店し、購入したい製品の機種番号が対象かどうかを店頭スタッフに確認する。
- 購入時に「東京ゼロエミポイント共同申請規約への同意」を行う(店頭での口頭・書面確認)。
- 補助相当額が自動的に差し引かれた金額を支払う(書類の記入・郵送等は不要)。
- 領収書・保証書を受け取り保管する。
必要書類の正式名称と取得先のまとめ
| 書類の種類 | 正式名称の例 | 取得先 |
|---|---|---|
| 申請書 | 省エネ家電製品購入促進補助金交付申請書(自治体名入り) | 各自治体公式サイト(ダウンロード)または窓口 |
| 購入証明 | 領収書または販売証明書 | 販売店(購入時に受け取り) |
| 製品の省エネ性能確認書類 | 省エネラベルの写し・カタログの仕様ページ・販売店の製品確認書 | 購入製品のラベル撮影・販売店 |
| 本人確認書類 | 運転免許証・マイナンバーカード・健康保険証等 | 本人が所持 |
| 振込口座確認書類 | 通帳の表紙と口座番号記載ページの写し・キャッシュカードの写し | 本人が所持 |
| 設置場所確認書類 | 住民票の写し(自治体によっては不要) | 市区町村の窓口・コンビニ交付 |
| 廃棄証明(旧機器の処分証明) | 家電リサイクル受付票の写し・廃棄業者の受領書 | 家電リサイクルを依頼した販売店または収集業者 |
どの書類が必要かは自治体ごとに異なります。「申請する前に必要書類一覧を確認する」という手順を省略すると、後から追加書類を求められて期限に間に合わなくなるケースがあります。
申請時期の注意点と年間カレンダー
省エネ家電補助は予算ベースで運営されており、予算に達した時点で年度途中であっても受付が終了します。過去にも年度前半で早期終了した事例があります。
受付終了が早まる要因
予算規模が前年度より縮小された場合、または制度が広く知られて申請が集中した場合に早期終了が起きやすいです。電気代高騰の影響でエアコン・冷蔵庫の買い替え需要が高い時期(夏・冬)は申請が集中する傾向があります。
年間を通じた申請の時期感
以下は一般的な傾向であり、年度ごとに異なります。
4月〜5月: 新年度の補助制度が始まる時期。自治体補助の多くはこの時期に受付を開始します。新年度当初に申請することで予算切れを避けやすくなります。
6月〜8月: 夏に向けてエアコン需要が高まり、申請が集中する時期です。予算消化が進むため、この時期に申請する場合は早めの動き出しが重要です。
9月〜10月: 夏の申請ラッシュが落ち着き、比較的余裕がある時期です。ただし年度末に向けて再度申請が増えることもあります。
11月〜2月: 冬に向けて給湯器・暖房機器の交換需要が高まります。給湯省エネ2026は予算終了まで受付が続きます。年度末(3月)が期限の自治体補助は、この時期に年度末締め切りを意識して動き始める必要があります。
3月: 多くの自治体補助の年度末。この時期に申請が集中するため、書類が揃っていれば年度内に提出しておく方が安心です。
申請前に確認すべきこと(チェックリスト形式)
- 申請したい制度の現在の受付状況(受付中か・予算残あり/なし)
- 申請期限(いつまでに申請が必要か)
- 購入日の対象期間(購入済みの場合、対象期間内の購入かどうか)
- 必要書類の一覧(自治体によって異なる)
- 対象製品の要件(多段階評価点・省エネ基準達成率の確認)
- 申請窓口(郵送可能か・電子申請可能か・対面のみか)
よくある誤解・つまずきポイント
誤解1:「国の補助金は自分で申請する」
国の住宅省エネ2026キャンペーン(みらいエコ住宅・先進的窓リノベ・給湯省エネ)は、消費者が自分で申請する制度ではありません。登録された施工業者・販売事業者が代わりに申請します。消費者がやることは「登録事業者を選ぶこと」と「補助を前提とした契約を結ぶこと」です。
誤解2:「どんな省エネエアコンでも補助が出る」
国のみらいエコ住宅2026では通常のルームエアコンは対象外です(空気清浄・換気機能付きの特定機種のみ、かつ断熱改修との組み合わせが必須)。一般的なエアコン補助を求める場合は、自治体の補助(東京ゼロエミポイント等)を利用します。
誤解3:「国の補助と自治体の補助は同じものを二重に使える」
同一の製品・工事に対して国の補助と自治体の補助を同時に使うことは、一般に認められません。ただし「工事内容が異なる」場合は別話です。例えば断熱窓の改修に国の先進的窓リノベを使いながら、別にエアコンを買い替えて自治体の補助を受けることは可能です。
誤解4:「補助金を受けたら確定申告が必要」
省エネ家電の補助金を受けた場合、一定の条件下では一時所得として扱われる場合があります。ただし、一時所得は50万円の特別控除があるため、省エネ家電の補助金額が他の一時所得と合算して50万円を超えない限り課税されないのが一般的です。なお、税の取り扱いは個別の状況によって異なることがあるため、詳細は税務署または税理士にご確認ください。本記事は税務の個別助言を行うものではありません。
誤解5:「補助金は申請すれば必ずもらえる」
省エネ補助金は予算の範囲内で支給されます。申請の条件を満たしていても、予算が尽きていれば受け取れないことがあります。申請前に現在の受付状況・残予算を必ず確認することが必要です。
誤解6:「内窓であればどれでも先進的窓リノベの補助を受けられる」
2026年度からは内窓のグレード要件が厳格化されており、Sグレード以上(熱貫流率Uw1.5以下)の製品でないと対象外です。2025年度以前に補助を受けた方・情報を知っている方は、2026年度の要件変更を確認してください。
誤解7:「エコキュートはどこでも補助が使える」
給湯省エネ2026の補助は「2025年11月28日以降に着工した工事」が対象です。それ以前に施工した場合は対象外となります。また、事業者が「給湯省エネ事業者」として登録されていることが前提です。
申請チェックリスト
申請前に以下の項目を確認してください。
購入前の確認
- 申請したい制度が現在受付中であることを公式サイトで確認した
- 購入予定の製品が制度の対象製品(多段階評価点・省エネ基準達成率の要件を満たす)であることを確認した
- 施工業者・販売店が制度の登録事業者であることを確認した(国の制度の場合)
- 補助後の実質負担額を業者・販売店から書面で確認した
- 申請窓口・必要書類の一覧を事前に確認した
購入・工事時の確認
- レシート・領収書を受け取った(製品名・購入日・金額が記載されているもの)
- 製品の省エネラベルの写し・仕様書を保管した
- 旧製品の廃棄証明(家電リサイクル受付票等)を受け取った
- 設置完了日を記録した
申請時の確認
- 申請書類一式が揃っている(申請書・領収書写し・省エネ性能確認書類・本人確認書類・口座情報等)
- 申請期限内に提出できる
- 自治体補助の場合、申請書類に不備がないかを窓口に問い合わせた(不明な場合)
よくある質問(FAQ)
Q1. 賃貸住宅に住んでいますが、省エネ家電の補助を使えますか。
多くの自治体補助は「自己の居住用住宅への設置」が条件のため、賃貸住宅でも居住者が補助を受けられる場合があります。ただし設置工事を伴う機器(エコキュート等)は所有者(家主)の許可が必要です。また、設備の所有権が家主にある場合は居住者ではなく家主が申請主体になる場合もあります。各制度の要件と管理会社・家主への確認が必要です。
Q2. 省エネ家電を購入したのが数ヶ月前ですが、今から補助を申請できますか。
制度ごとに「購入の対象期間」が定められており、期間外の購入は対象外です。例えば東海市の令和8年度補助は「令和8年4月1日以降の購入」が対象です。購入日が対象期間内かどうかを各制度の要件で確認してください。購入前に制度を調べておくことが理想ですが、購入後でも申請期限内であれば申請できる場合もあります。
Q3. エアコンと冷蔵庫を同時に買い替えた場合、どちらにも補助が出ますか。
東京ゼロエミポイントではエアコンと冷蔵庫は別々にポイントが付与されるため、両方に補助を受けることができます。自治体によっては「1申請あたりの上限台数」や「1世帯1回限り」という制約があるため、複数製品を同時に申請する場合は制度要件を確認してください。
Q4. エアコンの取り付け工事費・配管代・古いエアコンの撤去費も補助対象になりますか。
多くの制度で「補助対象は製品本体の購入費用」であり、工事費・廃棄費は別途かかります。東京ゼロエミポイントも製品の値引きが補助であり、工事費・処分費は補助の対象外です。みらいエコ住宅2026の補助額算定には工事費込みで計算される場合もありますが、制度によって扱いが異なるため業者に確認してください。
Q5. 補助金を受け取った後に対象製品が故障した場合はどうなりますか。
補助金を受け取った後に製品が故障した場合でも、補助金の返還を求められることは通常ありません。ただし、補助を受けた直後に故意に製品を処分したり転売したりした場合は不正利用とみなされる可能性があります。
Q6. 補助金を活用すると家電量販店のポイントは付きますか。
量販店のポイントプログラムは各店独自の施策であり、省エネ家電補助との兼ね合いは量販店によって異なります。ポイント対象額を補助後の実質支払い額に変更している店もあれば、値引き前の定価をポイント計算の基準にしている店もあります。購入前にポイントの付き方を確認しておくとよいでしょう。
Q7. 自分の市区町村に省エネ家電の補助がない場合はどうしますか。
都道府県の補助制度がある場合があります。また、市区町村が実施していなくても近い将来実施する可能性もあるため、年度の変わり目に再確認することをおすすめします。国の住宅省エネ2026キャンペーン(みらいエコ住宅・先進的窓リノベ・給湯省エネ)は全国共通で使えるため、給湯器交換や断熱リフォームを予定しているなら自治体補助がなくても国の制度が活用できます。
Q8. 引っ越し予定があります。補助を受けた後に引っ越しした場合はどうなりますか。
補助の対象は「現在居住している住宅への設置」であることが多く、引っ越し後の住宅は別の申請扱いになります。引っ越しが決まっている場合は、新居での申請を検討する方が合理的な場合もあります。
Q9. 高齢の親の家の省エネ家電を子どもが代わりに申請できますか。
申請人と居住者・所有者の関係については制度ごとに異なります。同居している家族が代理申請できるケースが多いですが、別居の場合は委任状が必要な場合もあります。各自治体の窓口に事前確認することをおすすめします。
Q10. エコキュートを設置するとブレーカーの容量変更が必要と言われました。この工事費も補助対象になりますか。
分電盤の容量変更工事は省エネ補助の直接対象には通常なりません。ただし自治体によっては関連工事費も含めて補助する場合があります。施工業者および自治体窓口に確認してください。
制度改定リスクと情報の鮮度管理
省エネ家電補助の分野では、制度の内容が毎年見直されます。2026年だけを見ても、先進的窓リノベの内窓グレード要件が2025年度から変更になり、東京ゼロエミポイントの申請方式が2024年10月に個人申請から店頭値引きへと切り替わっています。
来年度以降も同様の改定が起きる可能性があります。以下のポイントを押さえて情報の鮮度を管理することをおすすめします。
年に1回(年度変わりの4〜5月頃)に制度の改定内容を確認する習慣をつけると、申請できる制度を見逃さなくなります。特に「この制度は昨年あったのに今年はない」「昨年とは要件が変わった」というケースは毎年発生しています。
制度の改定情報は、各事業の公式サイトの「お知らせ」欄に掲載されます。メールマガジン等に登録しておくと情報が届く制度もあります。
本記事は2026年6月27日時点の情報に基づいており、申請前の再確認を必ずお願いします。
出典一覧
- 住宅省エネ2026キャンペーン 公式サイト
URL: https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/
確認日: 2026-06-27
- みらいエコ住宅2026事業 公式サイト(国土交通省)
URL: https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/
確認日: 2026-06-27
- 先進的窓リノベ2026事業 公式サイト(環境省)
URL: https://window-renovation2026.env.go.jp/
確認日: 2026-06-27
- 給湯省エネ2026事業 公式サイト 事業概要(経済産業省・資源エネルギー庁)
URL: https://kyutou-shoene2026.meti.go.jp/about/
確認日: 2026-06-27
- 東京ゼロエミポイント 公式サイト(東京都環境局)
URL: https://www.tz-points.jp/system
確認日: 2026-06-27
- 東京都 高齢者・障害者向けエアコン補助拡充(プレスリリース)
URL: https://www.metro.tokyo.lg.jp/information/press/2025/08/2025082204
確認日: 2026-06-27
- 東海市 令和8年度省エネ家電製品購入促進補助金(愛知県東海市)
URL: https://www.city.tokai.aichi.jp/kurashi/1001699/1001774/1008327.html
確認日: 2026-06-27
- デコ活 自治体の補助金情報ページ(環境省)
URL: https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/eco-life/subsidy/
確認日: 2026-06-27
- 統一省エネラベルについて(経済産業省・資源エネルギー庁)
URL: https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/enterprise/retail/touitsu_shoenelabel/
確認日: 2026-06-27
- みらいエコ住宅2026 節水型トイレの対象製品検索(住宅省エネ2026キャンペーン)
URL: https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/manufacturer/search/product/water-saving-toilet
確認日: 2026-06-27
- 足立区 節湯型シャワーヘッド購入費補助金
URL: https://www.city.adachi.tokyo.jp/kankyo/kurashi/kankyo/showerhead.html
確認日: 2026-06-27
- 給湯省エネ2026事業について(資源エネルギー庁)
URL: https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/housing/kyutokidonyu/kyutodonyuhojo2025.html
確認日: 2026-06-27
免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度の金額・要件・期限・窓口はいずれも変更されることがあります。申請前には必ず各制度の公式サイトまたは窓口で最新情報をご確認ください。
本記事は個別の申請書類の作成代行・手続き代行を行うものではありません。実際の申請にあたっては、制度の担当窓口または登録事業者にご相談ください。
省エネ効果・電気代削減効果の試算はあくまで参考例であり、実際の効果はご使用の環境・製品・電力単価によって大きく異なります。
本記事に含まれる税に関する記述は一般的な情報提供であり、個別の税務助言ではありません。税の取り扱いについては税務署または税理士にご相談ください。
電気代削減シミュレーション:補助を受けて買い替えた場合の家計改善効果
補助金を受けて家電を買い替えることで、「初期コストを回収するまでの期間」と「回収後の純粋な節約額」がどう変わるかを、複数の家電種別で試算します。いずれも参考値です。実際の数値はご使用の環境・電力単価・使用時間・機種によって異なります。
ケース1:エアコン買い替え(東京都在住・東京ゼロエミポイント活用)
想定条件:
- 現在のエアコン: 購入から12年経過(APF5.0相当の旧型、12畳用)
- 新型エアコン: APF6.5程度の省エネ型、購入価格(工事費抜き)11万円
- 取得した補助: 東京ゼロエミポイント 長期使用買い替えにより約29,000円相当の値引き
- 実質購入費用(本体のみ): 約8万1,000円
- 電力単価: 30円/kWh
電気代削減の試算:
旧型(APF5.0)の年間消費電力量(12畳・1日10時間・年200日仮定): 約720kWh
新型(APF6.5)の年間消費電力量(同条件): 約554kWh
年間削減量: 約166kWh
年間電気代削減額: 166kWh × 30円 = 約4,980円
実質購入費用8万1,000円を年間節約額4,980円で割ると、電気代回収だけで約16.3年かかる計算です。エアコンの耐用年数(おおむね10〜15年)を考えると、電気代削減だけでは早期回収は難しい場合もあります。
ただし、補助金があることで「補助なし」の場合との差を見ると以下のようになります。
補助なしで11万円支払った場合の回収年数: 11万円 ÷ 4,980円 ≒ 22.1年
補助あり(実質8万1,000円)で支払った場合の回収年数: 8万1,000円 ÷ 4,980円 ≒ 16.3年
補助を受けることで回収を約5.8年早められます。電気代とは別に「古いエアコンの突然の故障リスク」「冷暖房効率の低下による熱中症・健康リスク」も考慮すると、12年を超えた古い機種は早期交換が合理的な場合が多いと言えます。
ケース2:冷蔵庫買い替え(愛知県東海市在住・市の補助活用)
想定条件:
- 現在の冷蔵庫: 購入から15年経過(2011年頃購入、450L前後のモデル)
- 新型冷蔵庫: 省エネ型(多段階評価点3.5)、購入価格16万円
- 取得した補助: 東海市補助金 3万円(購入費用15万円以上の場合)
- 実質購入費用: 13万円
- 電力単価: 30円/kWh
電気代削減の試算:
2011年頃の450L型冷蔵庫の年間消費電力量: 450〜520kWh前後(機種による)
現行の省エネ型450L前後の年間消費電力量: 250〜320kWh前後(機種による)
年間削減量(中間値): 約190kWh
年間電気代削減額: 190kWh × 30円 = 約5,700円
実質購入費用13万円 ÷ 年間節約5,700円 ≒ 22.8年
冷蔵庫は24時間365日稼働するため電気代の絶対額は大きいですが、現行機種も十分に省エネ化されているため単純回収年数は長くなりやすいです。しかし「15年使用した機種は故障リスクが増大する」「冷却能力の低下で食材の傷みが早まる」という観点から、買い替えのタイミングとしては合理的です。補助金3万円は実質コストを約5.3年分の節約に相当する金額として位置づけられます。
ケース3:給湯器交換(給湯省エネ2026活用・エコキュートへの切り替え)
想定条件:
- 現在の給湯器: 従来型ガス給湯器(14年使用)
- 新規設置: ヒートポンプ給湯機(エコキュート・370L)
- 取得した補助: 給湯省エネ2026 基本7万円 + 性能加算3万円 = 10万円
+ 電気温水器撤去加算ではなくガス給湯器からの交換のため加算なし(参考:電気温水器の撤去は加算対象)
- エコキュート設置工事を含む総費用(目安): 40〜55万円程度(機種・工事内容による)
- 補助後の実質費用: 30〜45万円程度
- ガスから電気への切り替えによる光熱費変化: ガス代が大幅に下がり電気代がやや増える。差し引きで年間3〜6万円程度の光熱費削減になるケースが多い(ガス単価・電力単価・生活スタイルによって大きく異なる)
仮に年間4万円の光熱費削減が実現した場合、補助後の実質費用35万円 ÷ 4万円 = 約8.75年で回収できる計算です。給湯器の耐用年数が一般に10〜15年とされることを考えると、エコキュートへの切り替えは費用対効果が見込みやすい機器といえます。
補助10万円がある場合と補助なしの場合を比較すると、回収年数が「10万円 ÷ 4万円 = 2.5年」早まります。エコキュートの切り替えにおいて補助金は比較的大きな意味を持ちます。
シミュレーションのまとめ
| 機器 | 実質購入費 | 年間削減額(目安) | 補助なし回収年数 | 補助あり回収年数 | 補助の効果 |
|---|---|---|---|---|---|
| エアコン(12畳) | 約8.1万円 | 約5,000円 | 約22年 | 約16年 | 約6年短縮 |
| 冷蔵庫(450L) | 約13万円 | 約5,700円 | 約28年 | 約23年 | 約5年短縮 |
| エコキュート | 約35万円 | 約4万円 | 約11年 | 約9年 | 約2.5年短縮 |
この表はすべて参考値であり、実際の数値は状況によって異なります。「元を取れる」かどうかだけでなく、「故障リスクの軽減」「快適性の向上」「カーボンニュートラルへの貢献」といった側面も判断材料に加えると、多くのケースで早めの買い替えが合理的な選択になります。
家電量販店経由申請と本人直接申請の違いを整理する
省エネ家電の補助には「家電量販店・施工業者が代わりに手続きしてくれるもの」と「本人が自分で申請するもの」が混在しています。どちらで動くべきかを整理します。
量販店・事業者経由申請
東京ゼロエミポイントの現行制度(2024年10月以降)は量販店が申請主体となる典型例です。消費者は店頭で同意するだけで、書類作成・郵送・オンライン手続きは一切不要です。
国の住宅省エネ2026キャンペーン(みらいエコ住宅・先進的窓リノベ・給湯省エネ)も同様で、登録施工業者が事務局に申請します。消費者は業者に「補助金を使いたい」と伝え、対応業者を選ぶことが入口になります。
量販店・事業者経由申請のメリット:
- 消費者の手続きが最小限(ゼロに近い)
- 書類の不備で申請漏れになるリスクが低い
- 補助額が購入価格から直接差し引かれるため恩恵が分かりやすい
デメリット:
- 「登録事業者」または「対応店舗」でないと補助が受けられないため、店舗・業者が限定される
- 補助の内容・適用金額を事前に業者任せにしてしまうと、補助額の計算が曖昧なまま契約してしまうリスクがある(必ず見積もりで補助額を確認する)
本人直接申請
東海市の省エネ家電補助のように、消費者本人が購入後に申請書を提出する制度もあります。
本人直接申請のメリット:
- 指定の販売店・業者でなく、自分の好きな店で購入できる場合が多い
- 自分で手続きを把握することで補助内容を正確に理解できる
デメリット:
- 書類準備・提出の手間がかかる
- 必要書類の不備があると差し戻されることがある
- 申請期限を見落とすと受け取れなくなる
両方を組み合わせる場合
量販店でエアコンを買い替えて東京ゼロエミポイントの即時値引きを受けながら、別途断熱リフォームを施工業者に依頼して先進的窓リノベ2026の補助を受けるという組み合わせでは、エアコンは販売店経由・窓リフォームは施工業者経由という2系統の手続きが並行します。それぞれの受付状況を個別に確認し、補助額を漏れなく把握しておく必要があります。
省エネ家電補助金情報の探し方:ステップ別解説
「自分の住む地域にどんな補助があるか分からない」という方のために、補助情報の探し方をステップ順に整理します。
ステップ1:居住市区町村の公式サイトを検索する
最も確実なのは自治体の公式サイトです。検索エンジンで「(市区町村名) 省エネ 家電 補助金」「(市区町村名) エアコン 助成金」「(市区町村名) 省エネ 買い替え」と検索すると、直接の担当ページが見つかることが多いです。
「補助金」と「助成金」では担当課が異なる場合があるため、両方のキーワードで検索することをおすすめします。
市区町村の公式サイトの「くらし」「環境・省エネ」「環境政策」「家庭向け支援」などのカテゴリを直接確認する方法も有効です。
ステップ2:都道府県のサイトを確認する
市区町村が補助を実施していない場合でも、都道府県が独自の省エネ家電補助や省エネポイント制度を実施している場合があります。東京都のゼロエミポイントは都が直接実施する制度です。
都道府県の環境担当部署(環境局・環境政策課など)のサイトで「省エネ家電」「エコ家電」などのキーワードで検索します。
ステップ3:デコ活(環境省)の自治体補助ページを活用する
環境省が運営する「デコ活」サイト(https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/eco-life/subsidy/)には都道府県別・市区町村別の省エネ補助情報がまとめられています。ただし、掲載情報が実施終了後も残っている場合や、最新の制度が反映されていない場合があります。デコ活で存在を確認した後は、必ず自治体の公式サイトで直接確認することが必要です。
ステップ4:家電量販店に問い合わせる
大手家電量販店のスタッフは、地域で使える省エネ家電補助の情報を日常業務として収集していることが多いです。「この地域でエアコンを買い替えるときに使える補助はありますか」と直接尋ねると、実施中の制度や対象店舗かどうかを教えてもらえます。
量販店の「補助金一覧」ページ(ヤマダ電機等が独自に掲載)もあわせて参考にできます。
ステップ5:自治体の窓口に電話する
上記で情報が見つからない場合は、市区町村の環境担当課に直接電話で問い合わせる方法が最も確実です。「省エネ家電の買い替え補助はありますか?」と尋ねるだけで、現在実施している制度や今後の予定を教えてもらえます。
年度初め(4〜5月)の電話は担当者が最新情報を持っていることが多いため、この時期に確認しておくと年間の計画が立てやすくなります。
ステップ6:jGrants(Jグランツ)で補助金を検索する
jGrants(Jグランツ、https://www.jgrants-portal.go.jp/)は国が運営する補助金の電子申請・検索システムです。国の補助金・各都道府県・市区町村の一部の補助金の情報が掲載されており、キーワード検索や地域絞り込みで調べることができます。ただし、家電購入補助のような小規模な自治体補助はjGrants上に掲載されていないケースも多いため、補助の網羅的な探し方としては補助的な参照ツールと位置づけてください。
情報収集のタイミング
補助金情報は年度初め(4月〜5月)に変わることが多いです。購入を1〜2ヶ月後に控えた段階で最新情報を確認するのが最も実用的なタイミングです。また、夏前(5〜6月)はエアコン補助の需要が集中するため、補助受付が早期終了するリスクが高まります。この時期に購入を予定している場合は、情報収集と申請の準備を早めに進めることをおすすめします。
高齢者・低所得世帯に特化した支援の探し方
一般的な省エネ家電補助に加え、高齢者や低所得世帯向けの特別な上乗せ補助や支援が設けられているケースがあります。
東京ゼロエミポイントの高齢者・障害者特別枠
前述のとおり、東京都の東京ゼロエミポイントでは、65歳以上または障害者手帳をお持ちの方がエアコン(多段階評価点3.0以上)を購入した場合に一律80,000ポイント(8万円相当)の大型支援があります。通常枠の数倍の補助額であり、この特別枠の存在を知らずに通常枠で申請してしまうことが最もよくある「知らないと損をする」パターンです。
65歳以上の方、または障害者手帳をお持ちの方が東京都内でエアコンを買い替える際には、必ず高齢者・障害者向け特別枠の適用を販売店スタッフに伝えてください。
生活困窮世帯・独居高齢者向けのエアコン補助
熱中症対策を目的として、生活困窮世帯や独居高齢者向けに「エアコンを持っていない・使えない状態にある方に補助する」という特別な制度を設けている自治体があります。
一般的な省エネ家電補助とは別のカテゴリの制度であることが多く、担当課も「福祉」「介護」「高齢福祉」「社会福祉」部門になります。「省エネ担当課」ではなく「高齢福祉担当課」や「生活保護担当課」に問い合わせることで情報が得られます。
東京都渋谷区では「経済的な事情により自宅にエアコンを設置していない、または設置しているが使用できない状態にある高齢者・生活困窮者」にエアコン購入費の一部を助成する制度がある例として知られています(確認日2026年6月27日時点・要確認)。
生活保護受給世帯
生活保護受給世帯については、一定の条件のもとで夏季加算・生活扶助の範囲でのエアコン設置が認められる場合があります(これは省エネ補助金とは別の仕組みです)。生活保護のケースワーカーに相談することで対応が案内されます。
子育て世帯への特別加算(一部自治体)
子育て世帯(18歳未満の子どもがいる世帯)に対して、省エネ家電購入補助を上乗せする自治体があります。一般枠の補助額に加えて数千〜1万円程度が加算されるケースです。自治体によっては申請書の「子育て世帯加算」欄に記入するだけで追加の補助が受けられるため、子どもがいる場合は申請書をよく確認することをおすすめします。
断熱リフォームと家電買い替えを1記事で横断整理する
省エネへの投資は「断熱リフォーム」と「家電買い替え」の2種類に分かれます。この2つを整理して比較します。
断熱リフォームの省エネ効果と補助
断熱リフォーム(窓・壁・床の断熱改善)は「家全体の熱の逃げ方・入り方を根本から変える」アプローチです。一度行えば家全体の省エネ性が上がり、エアコンの効率も上がります。
先進的窓リノベ2026事業での内窓設置を例に取ると、内窓を設置することで室内と室外の熱のやり取りが減少し、冬は暖房効率が上がり、夏は冷房負荷が下がります。冷暖房費の削減に加えて結露の防止・防音効果もあります。
断熱リフォームは費用が大きくなりやすいですが、補助上限100万円の先進的窓リノベを活用することで初期コストを大幅に圧縮できます。
家電買い替えの省エネ効果と補助
家電買い替えは断熱リフォームよりも即効性があり、古い機器との差が大きいほど電気代削減に直結します。特に給湯器(エコキュートへの切り替え)は光熱費削減効果が大きい機器です。
両方を組み合わせた場合の効果
断熱リフォーム(窓断熱)+省エネエアコン買い替えを組み合わせた場合、相乗効果が期待できます。断熱性が上がることでエアコンの設定温度を変えなくても消費電力が減る可能性があり、省エネエアコン単独よりも節電効果が高くなるケースがあります。
補助金の観点でも、先進的窓リノベ(窓改修)+東京ゼロエミポイント(エアコン)の組み合わせは、それぞれが別の対象を対象としているため併用が可能です(各制度の要件を確認してください)。
どちらを先にすべきか
「断熱リフォームが先か、家電買い替えが先か」という判断は、現在の住環境と優先課題によって異なります。
古い家電が故障の危機にある場合は家電買い替えを先行させます。一方、冬の寒さや夏の暑さが根本的に解消できていない場合は断熱リフォームを先行させる方が光熱費削減の効果が大きい場合があります。
住宅省エネ2026キャンペーンの複数事業は同一年度内に並行して申請できる場合があるため(補助対象が異なる工事であれば)、資金計画が許す範囲で同時に進めることも選択肢になります。
申請後の進行管理と受け取りまでの流れ
省エネ家電補助の申請後、補助を受け取るまでには一定の期間がかかります。スムーズに受け取るために知っておくべき点を整理します。
店頭値引き方式(東京ゼロエミポイント等)の場合
購入時点で補助が反映されるため、特別な待ち時間はありません。ただし販売店が後日事務局と精算する仕組みのため、万が一販売店側の申請手続きに問題があった場合のリスクはゼロではありません。購入後にレシートを必ず保管し、「東京ゼロエミポイント適用」と記載されたレシートを確認しておくことが安心です。
施工業者経由申請(国の補助事業)の場合
工事完了後に施工業者が「交付申請書」を事務局に提出します。事務局の審査・交付決定後に補助金が施工業者に振り込まれ、施工業者から消費者に還元されます。
工事完了から補助金受け取りまでの期間は制度ごとに異なりますが、2〜4ヶ月程度かかるケースがあります。契約書に「補助金が下りた後にいつ・どのように受け取れるか」を明記してもらうことをおすすめします。
業者倒産や廃業のリスクを考えると、信頼性の高い登録業者を選ぶことが重要です。また、補助金の交付前に工事代金の全額を先払いすることは避け、補助金が下りた後に精算する形の契約を確認しておくことが安全です。
自治体補助(本人申請型)の場合
申請書を提出してから補助金が口座に振り込まれるまで、おおむね1〜3ヶ月程度かかることが多いです。審査状況・自治体の事務処理速度によって異なります。
申請後に「書類の追加提出」を求められることがあります。申請書の不備・不足書類は申請受理日ではなく補足書類の受領日が起点になる場合があるため、最初から完全な書類を揃えて提出することが重要です。
補助金と省エネ意識:長期的な家計改善のために
補助金は家計の省エネ投資を後押しするツールですが、それ自体が目的ではなく、長期的な電気代・光熱費の削減が最終的な目標です。
補助を受けた後に意識すると効果が高まること
エアコンを省エネ型に買い替えた後でも、使い方次第で電気代は大きく変わります。以下の使い方が省エネに有効です。
エアコンのフィルターを月1回程度掃除することで、詰まったフィルターによる効率低下を防げます(効率が10〜25%程度改善するとされています)。冷房時の設定温度を1度上げると約10%の消費電力削減が見込めます。暖房時は設定温度を1度下げることで同様の効果が期待できます。夏の日中は遮熱カーテンを使用することで、室内への熱入射を減らしてエアコン負荷を下げることができます。
冷蔵庫は設定温度を「中」にしておき、食材を詰め込みすぎないことが省エネにつながります。購入後には庫内の整理が省エネ効果をさらに高めます。
省エネラベルのEマーク・デコ活マークの活用
製品購入時に「統一省エネラベル」だけでなく、環境省の「デコ活」に登録された省エネ製品かどうかも確認できます。デコ活の対象製品一覧は環境省のサイトで公開されており、省エネへの貢献度が高い製品選びの参考になります。
補助金の検索・比較に役立つ公式リソース一覧
補助金の検索や申請に役立つ主な公式リソースをまとめます(いずれも2026年6月27日時点・要確認)。
| リソース名 | URL | 内容 |
|---|---|---|
| 住宅省エネ2026キャンペーン公式 | https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/ | 国の4事業の概要・登録業者検索 |
| みらいエコ住宅2026事業公式 | https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/ | 新築・リフォームの詳細 |
| 先進的窓リノベ2026公式 | https://window-renovation2026.env.go.jp/ | 窓断熱改修の詳細 |
| 給湯省エネ2026事業公式 | https://kyutou-shoene2026.meti.go.jp/ | 給湯器交換の詳細 |
| 東京ゼロエミポイント公式 | https://www.tz-points.jp/ | 東京都の家電補助 |
| デコ活(環境省) | https://ondankataisaku.env.go.jp/decokatsu/ | 省エネ製品・自治体補助情報 |
| 省エネ型製品情報サイト(資源エネルギー庁) | https://seihinjyoho.go.jp/ | 対象製品の省エネ性能確認 |
| jGrants(Jグランツ) | https://www.jgrants-portal.go.jp/ | 国・地方の補助金電子申請・検索 |