低所得・ひとり親世帯の進学を支える追加支援——修学支援新制度では届かない費用と制度の使い方

本記事は2026年6月27日時点の公開情報に基づきます。金額・要件・受付期間はいずれも変更されることがあるため、申請前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。

この記事が整理すること

この記事は、高等教育の修学支援新制度(別記事 No.02)の「補完」を担います。修学支援新制度は授業料と入学金の減免、そして生活費を補う給付型奨学金を提供する非常に大きな柱ですが、それだけで進学にかかる費用がすべてカバーされるわけではありません。受験にかかる交通費や宿泊費、教材費、通学定期代、実習費、入学直後の生活立ち上げ費用——こうした「制度の隙間」に対応できる支援が、実はいくつも存在します。

この記事では次のことを整理します。

修学支援新制度が具体的に何をカバーし、何をカバーしないかを明確にします。ひとり親世帯が修学支援新制度の審査でどう有利になるかを、判定の仕組みから説明します。修学支援新制度では届かない費用に対応できる制度——高校生等奨学給付金、母子父子寡婦福祉資金、生活保護世帯からの進学準備給付金、社会的養護出身者向けの特例支援、民間のひとり親家庭向け奨学金——を体系的に整理します。複数の制度を重ねたとき、実際の手取りがどの程度になるか、ケースごとに試算します。申請のロードマップを高校2年の秋から入学後まで時系列で示します。

この記事が想定する読者は、ひとり親または低所得世帯でお子さんの進学を控えている方、あるいはそのような状況の方を支援する立場にある方です。「制度はあると聞いているが、どれが自分に使えてどれが使えないかが整理できていない」という方に、実務目線で役立てていただけるよう執筆しています。

本記事は情報提供を目的としており、個別の申請代行や書類作成代行は行いません。制度の判定・手続きについては各窓口に直接確認してください。

制度の全体像

進学を控えたひとり親・低所得世帯が使える支援制度は、大きく5つの層に整理できます。なお本記事でいう「ひとり親世帯」は、離別・死別・未婚などの事情で親のどちらか一方が子を育てている状況を指します。法律上の定義や各制度での定義は制度によって若干異なるため、ご自身の状況がどう当てはまるかは各窓口で確認してください。また「低所得世帯」という表現は制度上の所得要件を満たす世帯を指すもので、経済状況に対する評価を含む意図はありません。

1番目の層は「授業料・入学金の減免と給付型奨学金」です。これが修学支援新制度(高等教育の修学支援新制度)であり、最大かつ中心的な支援です。第1区分(住民税非課税世帯相当)であれば授業料が全額免除となり、生活費補助として給付型奨学金も支給されます。この制度については別記事(No.02)で詳しく扱っているため、本記事では「ひとり親世帯の審査上の有利点」と「この制度でカバーされない費用」を中心に補完的に整理します。

2番目の層は「高校生の在学中の教材費・学用品費支援」です。高校在学中に使える高校生等奨学給付金がこれに当たります。2026年度から対象世帯が年収約490万円まで拡大されており、これまで支援の対象外だった中間所得層の世帯も受給できるようになりました。

3番目の層は「ひとり親専用の公的貸付制度」です。母子父子寡婦福祉資金の修学資金・就学支度資金がこれに当たります。無利子で貸し付けられ、修学資金は月ごとに必要な額を、就学支度資金は入学時の一時費用を賄えます。

4番目の層は「生活保護世帯・社会的養護出身者向けの特例支援」です。生活保護世帯からの進学に伴う進学準備給付金(自宅外転居で30万円・自宅通学で10万円)と、児童養護施設等の出身者を対象とした奨学金・受験費用支援がこれに当たります。

5番目の層は「民間のひとり親向け給付型奨学金」です。ローソン夢を応援基金をはじめとする民間奨学金で、返還不要で月額を上乗せできる点が特長です。

これら5つの層を組み合わせることで、修学支援新制度単体では届かない部分を埋めることができます。以下では各層を詳しく見ていきます。

修学支援新制度(No.02)との役割分担

修学支援新制度が支援する2つの柱

修学支援新制度は「授業料・入学金の減免」と「給付型奨学金」の2本柱で構成されています。

授業料・入学金の減免は大学・短期大学・専修学校(専門課程)・高等専門学校(4年次以上)が対象で、支援額は所得区分(第1〜4区分)によって変わります。第1区分(住民税非課税世帯相当)であれば全額減免、第2区分であれば3分の2、第3区分であれば3分の1の減免となります。入学金も同様に減免されます(入学時の1回限り)。

給付型奨学金は生活費の補助として毎月支給されます。支給額は学校の種別(国公立か私立か)と通学形態(自宅通学か自宅外通学か)で異なります。たとえば私立大学に自宅外通学する第1区分の学生であれば月額75,800円が支給されます。これは食費や家賃の一部を補う性格のお金です。

修学支援新制度がカバーしない費用

修学支援新制度の支援対象は授業料・入学金の減免と給付型奨学金(生活費補助)に限られます。制度の枠外となる主な費目は次の通りです。

まず受験にかかる費用です。大学入学共通テストの受験料、各大学の個別試験の検定料、受験のための交通費・宿泊費は、修学支援新制度の支援対象には含まれません。複数校受験する場合、これだけで数万円から10万円以上になることもあります。

次に教材費・テキスト代です。大学や専門学校では入学後に専門書や実習用の器材を揃える必要があり、特に医療・福祉・芸術・音楽系の学校では年間数十万円になることもあります。これらは給付型奨学金でまかなう建前ですが、第2区分・第3区分で受給額が少ない場合には不足が生じやすい部分です。

通学定期代も制度外です。給付型奨学金の「生活費」の中からやり繰りすることが前提ですが、自宅通学で通学費が高い地域の学生には負担になります。

実習費は特に専門学校・医療系学部等で問題になります。介護実習・医療実習・調理実習など、授業料とは別に実習施設への費用を請求する学校もあり、これは減免の対象外です。

パソコン・スマートフォン等のICT機器も対象外です。現代の大学学習においてパソコンはほぼ必須ですが、購入費用は制度でカバーされません。

入学前の準備費用(引越し費用・家財道具等)も制度外です。進学に伴い転居が必要な場合、敷金礼金や引越し費用が一度に必要になります。

資格取得費用も制度の対象外です。専門学校・大学では、卒業・修了要件として各種資格試験の受験が求められる場合があります。受験料・テキスト代・実技試験のための交通費などは制度でカバーされません。

この「制度の隙間」を把握しておくことが、追加の支援制度を活用する出発点になります。

カバーされない費用と対応制度の対照表

カバーされない費目対応できる可能性がある制度
受験料・交通費・宿泊費JASSO受験費用支援(社会的養護出身者)・自治体独自補助
入学時の一時費用(制服・器材等)母子父子寡婦福祉資金(就学支度資金)・進学準備給付金
高校在学中の教材費・学用品費高校生等奨学給付金(年収490万円まで)
月々の生活費補完母子父子寡婦福祉資金(修学資金)・ローソン夢を応援基金
実習費・専門器材費学校独自の減免・奨学金(入学前に確認要)
パソコン購入費母子父子寡婦福祉資金(修学資金の中で充当)
引越し費用・敷金礼金母子父子寡婦福祉資金(就学支度資金)・進学準備給付金
資格取得費用自治体独自補助・民間奨学金

【無料サンプル】ひとり親世帯が修学支援新制度で「どの区分になるか」を1ケース全部見せます

修学支援新制度の支援区分は年収だけでは決まりません。「支援額算定基準額」と呼ばれる数値で判定されます。ここではひとり親世帯が実際にどの区分に入りやすいかを、典型的な1ケースで最後まで計算します。

想定ケース

子どもが1人(18歳)で、来春から私立大学に進学する予定の母子家庭を想定します。お母さんは会社員で給与収入が年間250万円(手取りではなく収入金額)とします。お子さんは自宅外通学を予定しています。

判定のしくみ

修学支援新制度の区分判定に使う「支援額算定基準額」は、住民税の課税情報から計算します。JASSOが公表している式は次の通りです。

支援額算定基準額 =(課税標準額 × 6%)−(市町村民税の調整控除額 + 市町村民税の調整額)

このうち「課税標準額 × 6%」が課税標準額を住民税の所得割率で換算した値です。そこから「市町村民税の調整控除額」(所得税と住民税の人的控除の差を調整する金額)と「市町村民税の調整額」(地方税法附則に基づき、非課税限度をやや上回る所得の方の所得割を軽減する金額)を差し引いて求めます。なお政令指定都市に住民税を納めている場合は、この2つの控除額の合計に4分の3を掛けた額になります。算定の最後に100円未満は切り捨てられます。

注意したいのは、ひとり親世帯への配慮はこの式の中に「ひとり親控除」という独立した項目として登場するのではなく、その前の段階、つまり住民税を計算するときの「ひとり親控除」(住民税で30万円を所得金額から差し引く控除)として効いてくる点です。住民税のひとり親控除によって課税標準額そのものが下がり、その結果として上の式で求める算定基準額も小さくなる、という流れになります。

ここでは年収250万円のひとり親(給与所得者)を例に、住民税の課税標準額を概算してみます。住民税の計算は本来複雑なため、ここでは仕組みを示すための簡略な試算とお考えください。

給与所得 = 250万円 − 83万円(給与所得控除。収入180万円超360万円以下は収入 × 30% + 8万円)= 167万円

課税標準額 = 167万円 − 43万円(基礎控除)− 36万円(社会保険料控除・年収250万円の概算)− 30万円(ひとり親控除)= 58万円

この課税標準額58万円を式に当てはめます。

課税標準額 × 6% = 58万円 × 6% = 34,800円

調整控除額を仮に2,500円、調整額を0円として、

34,800円 − 2,500円 − 0円 = 32,300円 → 100円未満切り捨てで 32,300円

この約32,300円が、このケースの「支援額算定基準額」(本人と生計維持者の合算値)の概算です。なお同じ年収でひとり親控除が使えない世帯では、課税標準額が30万円高くなる分だけ算定基準額も大きくなり、より低い区分に判定されやすくなります。ひとり親控除の効果がここに表れます。

判定基準はおおむね次の通りです(JASSO公式、2026年度予約採用手引きより)。

第1区分: あなたと生計維持者の支給額算定基準額の合計が100円未満(住民税所得割が非課税)

第2区分: 100円以上25,600円未満

第3区分: 25,600円以上51,300円未満

第4区分: 51,300円以上154,500円未満(多子世帯または私立理工農系の場合)

今回のケースの計算値(約32,300円)は、公式基準では第3区分(25,600円以上51,300円未満)に該当します。第1区分は算定基準額が100円未満(住民税の所得割が実質的に非課税となる水準)、第2区分は100円以上25,600円未満が条件で、年収250万円のひとり親世帯はこの試算の前提では第3区分に入る計算です。社会保険料の実額や扶養の状況、住民税の各種控除の適用しだいで第2区分に届くこともあるため、あくまで一例として捉えてください。

ここで強調したいのは、同じ年収でも両親がそろっている世帯であれば2人分の収入を合算するうえ、住民税のひとり親控除も使えないため、算定基準額はさらに大きくなり、より低い区分(あるいは対象外)になりやすいという点です。ひとり親世帯はこの試算でも区分判定の面で明確に有利になっています。

なお記事中の試算は参考用の概算であり、実際の区分は住民税の課税決定通知書に基づきJASSOが判定します。社会保険料控除の額や住民税の調整控除額は人によって異なり、ここで置いた概算値とずれます。正確な区分はJASSOの「進学資金シミュレーター」(https://www.jasso.go.jp/shogakukin/oyakudachi/index.html)でご確認ください。

第3区分で受けられる支援の内容(このケースの場合)

このケース(私立大学・自宅外通学・第3区分)で受けられる支援は次の通りです。

授業料減免: 私立大学の減免上限額(年間約70万円)の3分の1にあたる年間約23万円の減免

入学金減免: 私立大学の減免上限額(約26万円)の3分の1にあたる約8万7千円の減免(入学時の1回)

給付型奨学金: 月額25,300円(私立・自宅外・第3区分。年額で約30万3,600円)

これを合算すると、1年目は授業料減免約23万円 + 入学金減免約8万7千円 + 奨学金約30万円 = 計約62万円前後の支援を受けられる計算になります。減免上限を超える授業料は自己負担です。また奨学金は生活費全般に使うお金なので「手取りが増える」というより「生活費が補われる」性格です。

第1区分(住民税非課税世帯)であればどうなるか

もし同じ私立大学・自宅外通学で第1区分(住民税の所得割が非課税で、算定基準額が100円未満)に認定された場合は、支援額が大きく変わります。

授業料減免: 私立大学の減免上限額である年間約70万円の全額減免(大学によって減免上限は異なります)

入学金減免: 私立大学の減免上限額である約26万円の全額減免(入学時の1回)

給付型奨学金: 月額75,800円(年額で約90万9,600円)

合算すると1年目は授業料70万円 + 入学金26万円 + 奨学金約91万円 = 計187万円前後の支援になります。区分が1つ上がるだけで支援額が大きく変わるため、住民税の課税状況を正確に把握しておくことが、受けられる支援額を左右します。

ひとり親であることの優位点

同じ年収250万円でも、両親がいる世帯(生計維持者2名)と比べると判定結果が大きく変わります。両親がいる場合は2名の収入を合算して計算するため、算定基準額が高くなり区分が下がりやすくなります。ひとり親世帯は収入が1名分だけで判定されるうえ、住民税の計算でひとり親控除(住民税で30万円)が課税標準額を引き下げる効果もあるため、同じ年収帯でも上の区分の支援を受けられるケースが多くあります。

たとえば共働きの2名世帯で年収合計250万円であれば、計算上の基準額は各種控除差引後でもひとり親世帯より高くなる傾向があります。ひとり親世帯は「1人分の収入で2人(または複数人)の生活を支えている」状況を制度が考慮しているとも言えます。

ここから先は、申請に直結する実務です。

修学支援新制度(第1〜4区分)の全体像と申請の流れ

区分ごとの支援内容の違い

修学支援新制度の支援は第1〜3区分が基本の柱で、第4区分は中間所得層向けの拡充です。

第1区分(住民税所得割が非課税・算定基準額100円未満)では、授業料・入学金が全額減免され、給付型奨学金の満額が支給されます。

第2区分(算定基準額100円以上25,600円未満)では、授業料・入学金が3分の2減免され、給付型奨学金は第1区分の3分の2が支給されます。

第3区分(算定基準額25,600円以上51,300円未満)では、授業料・入学金が3分の1減免され、給付型奨学金は第1区分の3分の1が支給されます。

第4区分は2024年度から新設された中間所得層向けの区分です。対象となるのは多子世帯(生計維持者の扶養する子どもが3人以上)に属する学生、または私立の理工農系学科に在籍する学生です。支給額は第1区分の4分の1です。多子世帯に属さない場合、第4区分の給付型奨学金の支給額は0円(授業料減免はあり)です。

給付型奨学金の支給額一覧(2026年6月時点でJASSOが公表している月額)

学校種区分自宅月額自宅外月額
国公立大・短大・専修(専門)第1区分29,200円66,700円
国公立大・短大・専修(専門)第2区分19,500円44,500円
国公立大・短大・専修(専門)第3区分9,800円22,300円
国公立大・短大・専修(専門)第4区分7,300円16,700円
私立大・短大・専修(専門)第1区分38,300円75,800円
私立大・短大・専修(専門)第2区分25,600円50,600円
私立大・短大・専修(専門)第3区分12,800円25,300円
私立大・短大・専修(専門)第4区分9,600円19,000円

出典: JASSO公式サイト(https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kingaku.html)確認日 2026-06-27

ひとり親世帯の区分判定で知っておくべき3点

1点目は、生計維持者が1人として審査されることです。両親がそろっている世帯では父母2人の収入を合算して基準額を計算しますが、ひとり親世帯では1人の収入のみが対象になります。この時点で同じ年収帯の2人世帯より有利です。

2点目は、住民税のひとり親控除(住民税で30万円を所得金額から控除)の効果です。支援額算定基準額そのものは「課税標準額 × 6% −(市町村民税の調整控除額 + 調整額)」で計算しますが、住民税のひとり親控除によって課税標準額が下がるため、結果として算定基準額も小さくなります。これにより、単純に年収で比較した場合より上の区分に認定される可能性があります。

3点目は、資産要件です。本人と生計維持者の資産合計が5,000万円未満であることが要件です(JASSO公式の家計基準より)。この資産基準は生計維持者が1人でも2人でも同じ5,000万円未満で、人数によって金額が変わるものではありません。ただし収入が1人分のひとり親世帯では、実質的に資産が積み上がりにくい傾向があるため、この要件で支援対象から外れる場面は比較的少ないと考えられます。

予約採用と在学採用の違い

修学支援新制度への申込みには2つのルートがあります。

予約採用は高校3年生の段階(春または秋)で申請する方法で、進学前に「採用候補者」として認定を受けます。進学後に在籍大学等で手続きを完了すると支援が始まります。申込み窓口は高校です。

在学採用は大学等に進学した後、在学中に申請する方法です。高校で予約採用を申請しなかった場合や、高校卒業後に時間が経過してから進学する場合はこちらです。申込み窓口は在籍大学等の学生支援担当部署です。

予約採用と在学採用の最大の違いは「支援が始まる時期」です。予約採用で採用候補者になり進学後に手続きを完了した場合は、在学中早い段階から支援が受けられます。在学採用は進学後に申請するため、採用が決まるまでの数か月間は支援が受けられない状況になります。資金的に余裕がない場合は予約採用(春採用)を逃さないことが特に重要です。

ひとり親世帯で早期に認定を受けておきたい場合は、高3の春採用(4〜5月頃)に予約採用を申請することを検討してください。

高校生等奨学給付金——2026年度から中間所得層まで対象拡大

制度の性格

高校生等奨学給付金は、高校在学中に使う教材費・学用品費・通学費などを補う目的の給付金です。修学支援新制度(高等教育向け)とは別の制度で、高校生段階の支援です。

重要な点は、これが「返還不要の給付金」であることです。貸付ではなく、申請して認められれば受け取ることができます。

2026年度からの大きな変更点

2026年度から対象世帯が大幅に拡大されました。従来は生活保護受給世帯と住民税非課税世帯のみが対象でしたが、2026年度より年収約490万円相当(住民税所得割の合算が182,500円未満)の世帯まで対象が広がりました。

具体的な支給額は次の通りです(年額)。

対象世帯の所得区分国公立全日制私立全日制
生活保護受給世帯32,300円52,600円
住民税非課税世帯143,700円152,000円
所得割100〜105,500円(年収目安 270〜380万円)47,900円50,670円
所得割105,500〜182,500円(年収目安 380〜490万円)35,930円38,000円
通信制・住民税非課税世帯50,500円52,100円
通信制・所得割100〜105,500円16,830円17,370円
通信制・所得割105,500〜182,500円12,630円13,030円

出典: 補助金ポータル記事(https://hojyokin-portal.jp/columns/koko_syogakukyuhu)、文部科学省情報に基づく、確認日 2026-06-27

金額に注目すると、住民税非課税世帯であれば私立全日制で年15万2,000円もの給付を受けられます。1か月あたり1万2,000円強の補助は、教材費や通学費の足しに直結します。

申請の実務

申請の窓口は都道府県です。在学している学校(高等学校等)を通じて提出する場合と、直接都道府県の教育委員会や担当部署に提出する場合があります。

提出に必要な主な書類は「保護者全員の課税証明書または非課税証明書」と申請書です。生活保護世帯の場合は受給証明書が必要な場合もあります。

申請時期は都道府県や学校によって異なりますが、新入生向けには4〜6月頃に早期申請の機会があり、翌年3月末までに按分支給が行われるケースが多いです。支給は申請した後の秋から翌年度末(10月〜3月頃)に行われることが多く、年度内に支給が集中する地域もあります。

期限を見逃すと当該年度の支給が受けられないため、入学後すぐに学校や都道府県の窓口で確認することをおすすめします。

ひとり親世帯が注意すべき点

高校生等奨学給付金の所得判定は「親権者全員の所得割額の合算」で行います。ひとり親の場合は親権者が1人なので、合算する所得割額の数が少なくなり、2人世帯より有利な区分に入りやすくなります。

ただし、「世帯全員の課税証明書または非課税証明書」が必要であり、再婚等で事実上の保護者が増えている場合は注意が必要です。申請時点の戸籍や住民票で確認してください。

母子父子寡婦福祉資金——ひとり親専用の無利子貸付

制度の性格

母子父子寡婦福祉資金は、ひとり親(および寡婦)を対象とした都道府県・政令指定都市による無利子(一部条件付き)の貸付制度です。進学に関して使えるのは主に「修学資金」と「就学支度資金」の2種類です。

これは「貸付」であり、最終的には返済が必要です。ただし無利子(連帯保証人あり)での借入が可能で、返済猶予(据置)期間中は元本の返済も不要です。修学支援新制度の給付型奨学金では足りない部分を無利子で借り増しするイメージです。

所管はこども家庭庁(以前の厚生労働省)であり、窓口は各都道府県・市区町村の福祉事務所または子育て支援担当窓口です。

修学資金

修学資金は、大学・専修学校・高校などに通っている間、毎月一定額を借り入れられる制度です。

学校種国公立自宅国公立自宅外私立自宅私立自宅外
高等学校月27,000円月34,500円月45,000円月52,500円
短期大学月67,500円月96,500円月93,500円月131,000円
大学月71,000円月108,500円月108,500円月146,000円
大学院(修士)月132,000円

出典: 堺市「母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付制度 資金一覧表」(https://www.city.sakai.lg.jp/kosodate/hughug/hitorioya/boshifushi/shikinichiran.html)確認日 2026-06-27(自治体により若干異なる場合があります。申請先窓口で最新限度額を確認してください)

上記はあくまで「限度額」であり、必要額をこの範囲内で申請します。たとえば私立大学に自宅外通学する場合、月146,000円まで借り入れが可能です。JASSO給付型奨学金(第1区分であれば月75,800円)では足りない月額家賃や生活費を補う手段として有効です。

返済(償還)は修了後6か月の据置期間を経て、20年以内に分割返済します。利率は連帯保証人がある場合は無利子、ない場合は年1.0%です。

就学支度資金

就学支度資金は、進学にあたって一度に必要になる入学費用(制服・教材・体操着・通学鞄など)を支援する一括払いの貸付です。

学校種国公立自宅国公立自宅外私立自宅私立自宅外
高等学校等150,000円160,000円410,000円420,000円
短期大学・大学420,000円430,000円580,000円590,000円

私立大学への入学時、自宅外に転居する場合は最大59万円まで借り入れ可能です。入学金や最初の設備費、引越し費用の一部に充てられます。

返済は入学後(または修了後)6か月の据置期間を経て、20年以内の分割返済です。

申請のポイント

申請窓口は居住地の都道府県・市区町村の福祉事務所(または子育て支援担当課)です。「福祉事務所」という窓口が市区町村内にない場合は、都道府県の出先機関(都道府県の福祉事務所・子育て支援課)が担当することがあります。まず住んでいる市区町村の役場の「子育て支援課」や「ひとり親支援担当」に電話で問い合わせると、正しい申請窓口を案内してもらえます。

主な必要書類(自治体によって異なる):

申請のタイミングは「進学が確定した後」になります。合格通知を受け取ったらできるだけ早く窓口に相談することが重要です。特に就学支度資金は入学前に資金が必要なため、入学の2〜3か月前から問い合わせておくのが現実的です。

自治体によって書類の細かい指定や追加要件があるため、まず電話で担当窓口に問い合わせてリストを取り寄せることをおすすめします。

生活保護世帯からの進学——世帯分離と進学準備給付金

「進学すると保護費が減る」は本当か

生活保護を受けている家庭からお子さんが大学や専修学校等に進学する場合、「世帯分離」という扱いになります。これは、親と同居していても、進学したお子さんは生活保護の対象から外れるという意味です。

世帯分離されると、お子さん分の保護費(食費・住居費等の相当額)が保護費の計算から外れるため、世帯全体の保護費が減少する場合があります。「進学したら家が困る」と心配されるケースはこの仕組みを指しています。

ただし、「世帯分離されたお子さんが修学支援新制度や給付型奨学金を申請できなくなる」わけではありません。世帯分離後は独立した生計として扱われるため、所得は進学準備給付金を受け取ること以外は原則0円扱いになり、修学支援新制度の第1区分(最も支援が厚い区分)に認定されやすい状況になります。給付型奨学金と授業料減免をフルに活用しながら進学するケースも多くあります。

進学準備給付金

進学準備給付金は、生活保護世帯から大学・短期大学・専修学校(専門課程)・高等専門学校(第4学年以上)に進学する際に支給される一時金です。

支給額は次の通りです。

この給付は返還不要です。

対象となる条件は次の通りです。

申請窓口は、これまで保護を実施していた福祉事務所(市区町村)です。進学の決定後、できるだけ早く担当のケースワーカーや福祉事務所に連絡してください。

出典: 厚生労働省「生活保護法による進学準備給付金の支給について」(通知文 平成30年6月8日社援発第608006号)、確認日 2026-06-27

世帯分離後の奨学金申請の実務

世帯分離が行われた後、お子さんは自身の収入がない状態で修学支援新制度の申請を行います。申告する「生計維持者」は、世帯分離後の独立した学生本人(および扶養する親が実質いない場合)という整理になります。

修学支援新制度の予約採用は高3の在学中に高校経由で行います。この段階で世帯分離が予定される場合は、高校の担当者や進路指導の先生に「生活保護世帯から進学予定」と伝えることで、適切な書類準備ができます。

なお、生活保護受給世帯からの進学の場合、JASSO給付型奨学金では「生活保護受給者と同居する学生」向けの加算が適用されることがあります。ただし世帯分離後の扱いは個別の状況により異なるため、福祉事務所とJASSOの両方に確認することをおすすめします。

社会的養護出身者(施設退所者・里親経験者)向けの支援

社会的養護出身者とは

児童養護施設・乳児院・自立援助ホーム・ファミリーホーム・里親家庭など、家庭での養育が困難な事情から公的な養育を受けてきた方々を「社会的養護」を受ける人と呼びます。施設退所後や里親家庭からの独立後に進学を目指す場合、通常のひとり親世帯やその他の世帯とは異なる状況・制度が適用されることがあります。

JASSO給付型奨学金での自宅外扱い特例

社会的養護出身者が大学等に進学する場合、JASSO給付型奨学金では「自宅外通学」として扱われる特例があります。

施設を退所して家賃を支払いながら生活している場合は、学校への通学距離・通学時間によらず自宅外通学として申請できます。これは通常の自宅外通学の認定基準(通学時間や距離の要件)を満たさない場合でも適用されます。

社会的養護出身者は原則として親族が身元保証人・連帯保証人を務めることが難しいケースがありますが、施設長や養育者が連帯保証人に準じた役割を果たす場合もあります。不明な点は在籍大学等の奨学金担当窓口またはJASSOに直接相談してください。

施設に在籍しながら通学している場合(施設から学校に通っている場合)は、住居費(家賃)を支払っていなければ自宅通学として扱われます。退所後に家賃を自分で支払う状態になって初めて自宅外通学の申請ができます。

JASSO寄付金事業:受験費用の支援

JASSOは児童養護施設等に在籍する高校生を対象に、大学進学のための受験費用を支援する事業を実施しています。

支援額は1人あたり最大20万円です。対象は次の通りです。

申請は在籍する施設長・養育者経由でJASSOに行います。令和7年8月〜令和8年2月27日が申請受付期間(1回)の例として示されています。

出典: https://www.jasso.go.jp/kihukin/j_shien/index.html(確認日 2026-06-27)

民間財団の奨学金

社会的養護出身者を主な対象とする民間奨学金も複数あります。あけぼの財団、キーポートプロジェクト(現在は活動終了)などに加え、各地の社会福祉協議会が実施する支援もあります。最新の情報はJASSOの「奨学金を探せる(民間等奨学金情報サービス)」や、各都道府県の社会的養護自立支援拠点(拠点が設置されている都道府県の場合)に問い合わせることをおすすめします。

施設出身者のためのサポート拠点や相談窓口も全国に広がっています。退所後の自立支援の観点から、自立援助ホームのスタッフや施設の相談員に進学に関する相談をしてみることも一つの方法です。

民間のひとり親家庭向け給付型奨学金

ローソン夢を応援基金

一般財団法人全国母子寡婦福祉団体協議会と連携して実施されている奨学金制度で、ひとり親家庭の高校生世代を対象に返還不要の奨学金を支給します。

主な内容は次の通りです。

出典: https://www.lawson.co.jp/company/activity/topics/detail_jin/1519004_9112.html(確認日 2026-06-27)

「全国母子寡婦福祉団体協議会の加盟団体の会員」という条件が気になる方は、住んでいる地域の「母子家庭等就業・自立支援センター」や「ひとり親家庭支援センター」に問い合わせることで、加盟団体への案内を受けられることがあります。年度ごとに募集要件が変わることがあるため、前年度の春(3〜4月)の時期に公式サイトを確認することをおすすめします。

その他の民間奨学金・財団

ひとり親家庭や低所得世帯を対象とした民間奨学金は数多くあります。JASSOが運営する「奨学金を探せる(民間等奨学金情報サービス)」(https://www.jasso.go.jp/about/international/scholarship_j/search/minkan/index.html)では、対象者・支給額・対象学校・地域などの条件でしぼり込んで検索できます。

高校在学中から使えるもの、大学進学後から使えるものなど申請タイミングが異なるため、高校2年の秋頃から情報収集を始め、締め切りを見逃さないようにすることが重要です。

修学支援新制度がカバーしない費用を埋める制度の対応表

修学支援新制度(授業料減免 + 給付型奨学金)ではカバーされない費目と、それを埋める制度を整理します。

受験費用(受験料・交通費・宿泊費)に対応できる制度は次の通りです。社会的養護出身者は JASSOの受験費用支援事業(最大20万円)を利用できます。ひとり親家庭で生活が厳しい場合は母子父子寡婦福祉資金の「生活資金」区分(就職活動用資金に準じた扱い)も問い合わせ先になります。自治体独自の受験料補助制度を設けているところもあります。

入学時の一時費用(制服・教材・体操着・下宿初期費用)に対応できる制度は次の通りです。母子父子寡婦福祉資金の「就学支度資金」が最も直接的です。私立大学・自宅外進学であれば最大59万円まで無利子で借り入れ可能です。生活保護世帯の場合は進学準備給付金(自宅外30万円・自宅10万円)が受け取れます。

高校在学中の教材費・学用品費に対応できる制度は次の通りです。高校生等奨学給付金が当てはまります。2026年度から年収約490万円相当まで対象が広がっています。

大学在学中の月々の生活費の上乗せに対応できる制度は次の通りです。ローソン夢を応援基金(月3万円・給付型)などの民間ひとり親奨学金が使えます。高校生を対象とした制度のため、大学進学前の段階で申請してください。

実習費・専門器材費への対応は自治体独自制度や各大学・専門学校の独自減免制度(入学前に確認を要する)の活用が主な手段です。

通学費の上乗せについては、母子父子寡婦福祉資金の修学資金の中から充当することが現実的です。

自治体独自の上乗せ支援——探し方と実例

全国共通の金額はない

自治体独自の上乗せ支援は、都道府県・市区町村ごとに制度の有無・金額・対象が異なります。「住んでいる自治体に補助があるかどうか」「いくらもらえるか」は、全国一律に断定できません。

ここでは探し方と、確認時点での自治体例を紹介します(例示した金額・条件は「確認時点・要確認」であることをご了承ください)。

探し方の手順

1番目の手順は、市区町村の公式ウェブサイトで「ひとり親 受験費用補助」「ひとり親 入学一時金」「母子家庭 奨学金」などのキーワードで検索することです。

2番目の手順は、都道府県の「ひとり親家庭支援センター」または「母子家庭等就業・自立支援センター」に電話することです。ここではひとり親向けの支援メニューを網羅的に教えてもらえることが多いです。制度を見逃さないためにも「利用できる制度を全部教えてください」と尋ねることが効果的です。

3番目の手順は、在籍高校の進路指導担当者や奨学金担当者に相談することです。地域の支援制度に詳しい担当者がいる場合、自治体補助の情報も案内してもらえることがあります。

自治体独自支援の例

東京都では「東京都国公立高等学校等奨学のための給付金」として都独自の上乗せ給付を行っています(国の高校生等奨学給付金に加えて都の独自加算がある場合があります)。確認は東京都教育委員会の公式サイト(https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/tuition/tuition/scholarship_public_school)を参照してください(確認日 2026-06-27)。

一部の市区町村では、ひとり親家庭の子どもの大学受験に際して受験料の一部を補助したり、入学時の諸費用を助成したりする独自事業を実施しています。これらは予算の都合から年度によって実施されない場合もあり、毎年4〜5月に市区町村の福祉担当課または子育て支援課で最新情報を確認することが重要です。

入学一時金を設けている地域の特徴

入学一時金を設けている自治体の制度では、対象が「市内在住・非課税または低所得世帯のひとり親家庭のお子さんが大学等に入学する場合」とされていることが多いです。申請時期は「入学後の一定期間内」(例: 入学から3か月以内)に設定されていることが多いため、入学後すぐに窓口に問い合わせることが必要です。

複数制度の組み合わせシミュレーション

修学支援新制度と他の制度を組み合わせた場合、実際に月額・年額でどの程度の手取りが得られるかを3つのケースでシミュレーションします。これらはあくまで参考試算であり、実際の受給額は個々の状況により異なります。

ケースA:ひとり親世帯・住民税非課税・私立大学自宅外通学

世帯構成: お母さん(パート・年収120万円)と子1人(18歳)。子が来春から私立大学に自宅外通学。修学支援新制度第1区分に認定される見込み。

受けられる支援の内訳(年間):

授業料減免: 私立大学上限の年間約70万円の全額免除

入学金減免: 約26万円の全額免除(1回)

JASSO給付型奨学金: 月75,800円 × 12か月 = 年909,600円

小計(1年目): 授業料70万 + 入学金26万 + 奨学金91万 = 約187万円

2年目以降: 授業料70万 + 奨学金91万 = 約161万円

さらに高校生等奨学給付金(高校在学中): 住民税非課税世帯・私立全日制で年152,000円(高校3年間で合計約45万6千円・大学の費用には充てられないが、高校時代の教材費・学用品費・通学費を補う)

母子父子寡婦福祉資金(修学資金・借入): 不足分を月最大146,000円まで無利子で借入可能(4年間で最大約700万円まで、ただし返済が必要)

年収が低いため、ローソン夢を応援基金への申請は高校3年生の段階で済ませておく場合、月3万円(年36万円)の上乗せが可能です(ただし対象は中学・高校生段階)。

ケースB:ひとり親世帯・年収240万円・国公立大学自宅外通学

世帯構成: お父さん(会社員・年収240万円)と子1人(18歳)。子が国公立大学に進学。住民税のひとり親控除が課税標準額を引き下げる効果もあり、ここでは第2区分に認定された場合を一例として試算します(実際の区分は社会保険料控除の額や住民税の各種控除により第3区分になることもあります。正確な区分はJASSOの進学資金シミュレーターでご確認ください)。

受けられる支援の内訳(年間):

授業料減免(第2区分・3分の2): 国公立大学の入学金・授業料は私立より低いため、3分の2の減免でも実質負担は限定的(例: 標準授業料53.5万円の場合、2/3減免で実質約17.8万円の負担)

JASSO給付型奨学金(第2区分・国公立自宅外): 月44,500円 × 12か月 = 年534,000円

高校生等奨学給付金: 年収240万円台は住民税の計算次第で非課税世帯または「年収270〜380万円相当」の区分に入る可能性があります(国公立全日制で143,700円または47,900円)。詳細は都道府県の窓口で確認してください。

母子父子寡婦福祉資金(修学資金・任意借入): 月最大108,500円まで無利子借入可能。奨学金月44,500円と組み合わせると生活費の確保がしやすくなります。

ケースC:生活保護世帯・私立専修学校(専門課程)・自宅外転居

世帯構成: お母さんが生活保護受給中。子が専修学校(専門課程・美容系)に進学し、自宅外に転居する。

進学準備給付金: 自宅外転居のため30万円(一時金・返還不要)

世帯分離後の修学支援新制度(第1区分):

月75,800円の給付で家賃・食費・光熱費・通学費を賄うことになります。地域の物価水準によっては不足する場合があり、母子父子寡婦福祉資金(修学資金・私立専修学校自宅外で月最大126,500円)との組み合わせが有効です。給付型奨学金と修学資金を合わせると月20万円超の支援になるケースもあり、学業に専念できる環境を作ることができます。

高校在学中に高校生等奨学給付金(生活保護世帯・私立全日制で52,600円)を受けていれば、高校時代の教材費等を補うことができます。

申請タイミングと準備ロードマップ(高2秋〜入学後)

進学準備を始めるタイミングと各制度の申請時期を時系列で整理します。

高校2年生(10〜12月)

この時期にやること:

母子父子寡婦福祉資金の事前相談を行います。都道府県・市区町村の福祉事務所に「来年度進学を検討している。使える貸付はあるか」と問い合わせ、必要書類の確認と準備を始めます。

ローソン夢を応援基金・民間奨学金の情報収集を行います。民間奨学金の多くは高3の春〜秋に締め切りが集中するため、この時期から情報を集めておくと余裕を持って申請できます。

高校生等奨学給付金の確認を行います。在籍高校または都道府県の担当窓口に「来年度も引き続き申請するには何が必要か」を確認します。新規申請はできていない場合はすぐに申請します。

高校3年生・春(4〜6月)

この時期にやること:

JASSO給付型奨学金の予約採用申請を行います。高校を通じて申請します。4〜5月の「春採用」が最初の申請機会です。ひとり親世帯であることを申告し、ひとり親控除の適用状況や収入情報を正確に記入します。

ローソン夢を応援基金(2026年度は4月20日締め切り)の申請を行います。締め切りが早いため、3月中に資料を揃えておきます。

母子父子寡婦福祉資金(就学支度資金)の仮申請相談を行います。合格前でも、進路の方向性が決まったら事前相談を始めます。

高校3年生・夏〜秋(7〜10月)

この時期にやること:

JASSO給付型奨学金の秋採用申請を行います(春に申請できなかった場合)。

受験校の確定と受験費用の計算を行います。社会的養護出身者の場合、JASSOの受験費用支援事業の申請期間(8月〜2月頃)を確認し、施設長や養育者に相談します。

生活保護世帯の場合、進学予定を担当ケースワーカーに報告し、進学準備給付金の申請準備を開始します。

高校3年生・冬(11〜2月)

この時期にやること:

大学等への出願・受験を行います。

合格発表後、入学金納付期限を確認します(多くの大学では入学金の納付期限が短い)。就学支度資金の申請を急ぐ場合はこの時期から手続きを進めます。

生活保護世帯は合格後すぐに福祉事務所に進学確定を伝え、進学準備給付金の支給手続きを開始します。

入学直後(4月以降)

この時期にやること:

修学支援新制度の在学採用申請を行います(予約採用で採用候補者になっている場合は在籍確認書類を提出)。

高校生等奨学給付金の新年度申請を行います(在学高校が変わる場合、大学は対象外のため高校時代の最終申請の確認)。

自治体独自の入学一時金申請が必要な場合は、入学後速やかに市区町村窓口に確認します(申請期限が入学後2〜3か月以内の場合がある)。

在籍大学の学生支援担当窓口でひとり親世帯向けの支援情報を改めて収集します。大学独自の給付金・奨学金を実施している場合があります。

必要書類の正式名称・取得先・窓口

申請に必要な書類は制度ごとに異なりますが、ひとり親世帯の進学支援に共通して必要になることが多い書類を整理します。

戸籍謄本(全部事項証明書)

正式名称: 戸籍謄本(全部事項証明書)

取得先: 本籍地の市区町村役場(郵送請求可能)または最寄りの市区町村役場(本籍地以外でも交付請求できる場合があります)

費用: 1通 450円前後(自治体により異なる)

用途: ひとり親であることの確認(母子父子寡婦福祉資金の申請など)

注意点: 発行から3か月以内のものを求められることが多いため、申請直前に取得するのが一般的です。

住民票の写し(世帯全員・続柄記載)

正式名称: 住民票の写し(世帯全員、続柄記載、マイナンバー記載不要の版)

取得先: 住所地の市区町村役場(マイナンバーカードでコンビニ取得も可能)

費用: 1通 200〜300円前後(自治体により異なる)

用途: 世帯構成の確認(母子父子寡婦福祉資金・修学支援新制度の在学採用申請等)

課税証明書または非課税証明書

正式名称: 市民税・県民税 課税証明書(または非課税証明書)

取得先: 住所地の市区町村役場(課税の有無に関わらずどちらも同じ窓口)

費用: 1通 200〜300円前後

用途: 所得・課税状況の確認(高校生等奨学給付金、母子父子寡婦福祉資金など)

注意点: 申請する年度の前年分(1月1日〜12月31日)の所得に基づく証明書が必要です。たとえば2026年度の申請には「2025年分の所得に基づく証明書」(2026年度の課税証明書)が必要です。発行は通常6月頃から可能になります。

在学証明書または合格通知書の写し

正式名称: 在学証明書(在学中の場合)または合格通知書・入学許可書の写し(入学前の場合)

取得先: 在籍学校(在学証明書)または入学予定の学校(合格通知書は郵送で届きます)

費用: 在学証明書は学校によっては無料または数百円

用途: 修学資金・就学支度資金の申請時に進学・在学の事実確認に使います。

収入を証明する書類

給与所得者の場合: 源泉徴収票(勤務先から年末〜翌年1月頃に発行)

自営・フリーランスの場合: 確定申告書(控え)および収支内訳書・青色申告決算書

収入がない場合: 無収入申立書(窓口で書式を受け取ることが多い)

用途: 所得の判定(修学支援新制度・母子父子寡婦福祉資金等)

よくある誤解・つまずきポイント

「修学支援新制度で全部まかなえる」という誤解

修学支援新制度は非常に大きな支援ですが、受験費用・教材費・通学定期・実習費は対象外です。「授業料がタダになったから大丈夫」と安心して他の制度を申請しないと、入学後に思わぬ費用不足が生じます。

「ひとり親は収入が低いから当然、高い区分に入れる」という思い込み

ひとり親世帯は生計維持者が1人である分だけ有利ですが、区分の判定は年収ではなく「支援額算定基準額」で行います。給与所得控除・社会保険料控除・ひとり親控除がどの程度引けるかによって最終的な数字が変わります。「うちはギリギリ第2区分だと思っていたら第3区分だった」という結果になることもあります。JASSOのウェブサイトや高校の担当者に計算を手伝ってもらうのが確実です。

予約採用の申請タイミングを逃す

修学支援新制度の予約採用(高3在学中の申請)には春採用と秋採用があります。両方を逃した場合は進学後の在学採用になります。在学採用でも制度の利用はできますが、入学直後の数か月は支援が受けられない期間が生じることがあります。資金的に余裕がない場合は春採用を逃さないようにしてください。

「母子父子寡婦福祉資金は審査が厳しい」という敬遠

この資金は貸付ですが、連帯保証人を立てれば無利子で借り入れられます。審査に際して「支援する価値があるか」という定性的な評価より、「収入・返済見込み・ひとり親であるか」という定量的な確認が中心です。「難しそう」と思って相談しないまま諦めるのは得策ではありません。まず窓口(福祉事務所)に電話して「使えるか確認したい」と伝えることが第一歩です。連帯保証人として頼める身内がいない場合も諦めず、「保証人なし」の場合の借入条件(年1.0%の利子)について確認してみてください。

「民間奨学金は倍率が高くて無理」という思い込み

ローソン夢を応援基金は年間400名を選出しており、応募さえすれば受給できる可能性は十分あります。特にひとり親世帯で経済的な困難が客観的に示せる方は、こうした民間奨学金の対象者として想定されていることが多いです。全国母子寡婦福祉団体協議会の加盟団体への所属が条件のため、まずその窓口に連絡することが入口です。

「就学支度資金は入学前には申請できない」という思い込み

就学支度資金の申請タイミングについては自治体によって対応が異なります。「合格後すぐに申請できる」自治体もあれば「入学後の申請」を求める自治体もあります。いずれも入学金の支払い期限に間に合わないことを恐れる場合は、合格前の段階(高3の秋)から「来春進学した場合の申請スケジュール」を窓口に確認しておくことが重要です。

社会的養護出身者が「一般向け奨学金しかない」と思っている

JASSO給付型奨学金には社会的養護出身者向けの配慮(自宅外扱い・加算)があります。施設を退所した後も利用できる制度があるため、退所前に施設の担当者や入学予定の大学の奨学金担当窓口に相談することが大切です。

「生活保護世帯の子は進学しにくい」という誤解

世帯分離という仕組みはありますが、世帯分離後に修学支援新制度の第1区分で認定されることが多く、授業料減免と給付型奨学金をフルに活用できます。また進学準備給付金として自宅外転居なら30万円が支給されます。「進学すると保護費が減る」という面はありますが、「進学そのものが不可能になる」わけではなく、制度の組み合わせで進学の道は開かれています。担当のケースワーカーに事前相談することを強くおすすめします。

申請チェックリスト

修学支援新制度(予約採用・在学採用)

高3の春採用(4〜5月)または秋採用(9〜10月)を確認した。

高校の奨学金担当者に申込書を受け取り記入した。

ひとり親世帯であることと、収入情報を正確に記入した。

在学採用の場合は大学等の奨学金担当窓口に申請した。

区分認定結果(採用通知)を受け取り、授業料減免の手続きを大学等に確認した。

高校生等奨学給付金

在籍高校または都道府県の担当窓口に申請方法を確認した。

課税証明書(または非課税証明書)を取得した(前年分)。

申請書を提出し、支給時期を確認した。

2026年度から中間所得層(年収約490万円まで)に拡大されたことを踏まえ、昨年度対象外だった場合でも再度確認した。

母子父子寡婦福祉資金(修学資金・就学支度資金)

都道府県または市区町村の福祉事務所(子育て支援担当)に問い合わせた。

必要書類リストを取り寄せた(戸籍謄本・住民票・課税証明書・在学(合格)証明書等)。

連帯保証人を立てるか、立てない場合の金利(年1.0%)を確認した。

申請タイミング(就学支度資金は入学前 or 入学後)を窓口に確認した。

進学準備給付金(生活保護世帯)

担当のケースワーカーに「進学意思があること」を伝えた。

合格後に福祉事務所で進学準備給付金の申請手続きを開始した。

自宅外転居の場合は30万円・自宅の場合は10万円であることを確認した。

ローソン夢を応援基金

全国母子寡婦福祉団体協議会のウェブサイト(https://www.zenbo.org/)で年度ごとの募集要項を確認した。

地域の加盟団体に問い合わせた。

申請期限(2026年度は4月20日)を確認した。

社会的養護出身者向け(JASSO受験費用支援)

在籍施設の施設長・養育者に相談した。

申請書類を施設長経由でJASSOに提出した(期限は令和8年2月27日頃)。

自宅外通学の申請を大学等の奨学金窓口に確認した。

自治体独自支援

住んでいる市区町村の福祉担当課または子育て支援課に「使える支援を全部教えてください」と問い合わせた。

都道府県の「ひとり親家庭支援センター」または「母子家庭等就業・自立支援センター」の連絡先を把握した。

国の日本政策金融公庫「教育ローン」——低金利の公的融資という選択肢

制度の性格

日本政策金融公庫の「国の教育ローン(教育一般貸付)」は、銀行の教育ローンより低い金利で利用できる公的な融資制度です。給付型奨学金や無利子の母子父子寡婦福祉資金と比べると有利性は劣りますが、母子父子寡婦福祉資金の利用資格がない場合や、必要な資金が他制度の上限を超える場合の補完として位置づけられます。

ひとり親世帯への優遇

日本政策金融公庫の教育ローンでは、ひとり親世帯に対して以下の優遇があります。

1点目は年収制限の緩和です。通常の世帯では年収上限がありますが、ひとり親世帯(母子家庭・父子家庭)は年収要件が緩和され、通常よりも高い年収でも利用できます。

2点目は金利の優遇です。市場の動向によって変動しますが、公益財団法人日本教育振興財団等の奨学金を併用している場合、金利が特別割引になる制度があります(要確認)。

3点目は返済期間の柔軟性です。最長18年以内の返済が認められており、月々の返済額を抑えながら借入できます。

利率(固定金利)は日本政策金融公庫の公式サイトで最新情報を確認してください(確認日 2026-06-27の時点では年2.0〜2.5%前後の水準。時期により変動します)。

教育ローンの主要条件(参考)

教育ローンは融資であるため、最終的には返済が必要です。母子父子寡婦福祉資金(無利子)が使える場合は先にそちらを検討し、上限を超える部分に教育ローンを充てるという使い方が合理的です。

支援制度の「棲み分け」早見表

複数の制度の位置づけを比較できるよう、目的・対象・性質で整理します。

制度名対象段階支援の性質ひとり親優遇窓口
修学支援新制度(授業料減免)大学等入学後給付(返還不要)生計維持者1人判定大学等
JASSO給付型奨学金大学等在学中給付(返還不要)生計維持者1人判定+控除大学等
高校生等奨学給付金高校在学中給付(返還不要)所得判定有利都道府県
母子父子寡婦福祉資金(修学資金)高校・大学等在学中貸付(無利子)ひとり親限定市区町村福祉窓口
母子父子寡婦福祉資金(就学支度)入学時貸付(無利子・一括)ひとり親限定市区町村福祉窓口
進学準備給付金大学等進学時給付(返還不要)生活保護世帯限定福祉事務所
JASSO受験費用支援受験時給付(返還不要)社会的養護出身者限定施設長経由
ローソン夢を応援基金高校在学中給付(返還不要)ひとり親家庭限定全母子協・加盟団体
日本政策金融公庫 教育ローン大学等在学中融資(有利子)年収制限緩和日本政策金融公庫

実際の申請でよく直面する書類の落とし穴

課税証明書と非課税証明書の取得タイミング

課税証明書は毎年6月頃に前年分の所得情報が確定します。4〜5月に申請を行う修学支援新制度の予約採用(春採用)では、その時点ではまだ最新年度の課税証明書が発行されていない場合があります。

春採用の段階で必要な書類は「前々年分(2024年分)の課税情報」となる場合があり、窓口の案内と書類の年度を必ず確認してください。秋採用(9〜10月)では前年分(2025年分)の課税証明書が使えることが多いです。

住民票の「続柄記載あり」を忘れる

住民票を取得する際は「世帯全員・続柄記載あり」を必ず指定してください。「本人のみ」「続柄省略」の住民票では母子(父子)家庭であることの確認ができません。マイナンバー記載の有無については提出先の指示に従います。

所得の種別が複数ある場合

パートの給与収入に加えて、副業や仕送りがある場合、「収入金額の合計」と「所得金額の合計」の区別に注意が必要です。修学支援新制度の所得基準は住民税の「課税標準額」に基づくため、年収のように見えても、給与所得控除・必要経費などを差し引いた後の数字で判定されます。複数の収入源がある場合は、確定申告書の第一表で「所得金額の合計」を確認することが一番確実です。

合格通知書のコピーを急いで取る

大学・専門学校の合格通知書は原本で送られてきますが、申請先によってはコピーで足りる場合と原本提示が必要な場合があります。コピーは最低3部以上取っておき、原本は大切に保管してください。合格通知書をなくした場合、再発行は大学によってできない場合があります。

戸籍謄本の「発行から3か月以内」要件

戸籍謄本は多くの申請先で「発行から3か月以内のもの」が求められます。複数の制度に同時に申請する場合、同じタイミングで複数枚取得しておくとよいでしょう。1通450円程度の取得費用が複数回かかることを念頭に置いて行動してください。

第4区分とひとり親優遇の交差点——見落とされがちな論点

「第4区分・多子世帯」とひとり親の関係

第4区分は2024年度から導入された中間所得層向けの区分です。条件は「多子世帯(生計維持者に扶養される子どもが3人以上)に属する学生」または「私立理工農系学科に在籍する学生」です。

ひとり親世帯でお子さんが3人以上いる場合は多子世帯に該当するため、第4区分の適用対象になります。この場合のポイントは、ひとり親控除による支援額算定基準額の引き下げ効果と多子世帯要件が重なる点です。

3人以上のお子さんを一人で育てている方は、経済的な厳しさが最も大きい状況の一つです。修学支援新制度では、こうした世帯が第1〜3区分(支援が最も手厚い)に認定されやすいうえ、最年長のお子さんが大学等に進学した際に多子世帯として扱われる可能性があります。

ただし、第4区分で多子世帯と認定されるための「子どもの数の計算」は、「申告した生計維持者の子ども」の数と「住民税上の扶養親族の数」のうち小さい方が使われます。離婚後に養育費を受け取っている場合や、親権の所在によって住民税の扶養申告が異なる場合、実際の扶養状況と申告内容がずれることがあります。申請前に確認しておくことが重要です。

第4区分・私立理工農系の場合

ひとり親世帯でお子さんが私立理工農系(工学部・農学部・理学部・獣医学部・薬学部等)に進学する場合は、多子世帯でなくても第4区分として授業料減免が受けられる場合があります。ただしこの場合、給付型奨学金の支給額は0円(授業料減免はあり)です。

ひとり親控除と私立理工農系の組み合わせでは、支援額算定基準額が第1〜3区分の範囲に入れば、より手厚い支援を受けられます。第4区分の認定になる場合でも、授業料の一部が軽減されることには意味があります。

進学後に初めてわかる費用への備え

「見えていない費用」を入学前に洗い出す

進学支援制度を使いきれているかどうかを左右するのは、「申請を知っているかどうか」と同様に「入学後にかかる実際の費用を正確に把握できているかどうか」です。

入学後に発生する費用のうち、事前に把握しにくいものとして次のものがあります。

学籍登録料・施設費: 授業料・入学金とは別に年間数万円から十数万円の「施設費」「設備費」等を徴収する大学・専門学校があります。これは修学支援新制度の減免対象外です。

教科書・テキスト代(1年次): 多くの大学では1年次に複数の授業を履修するため、教科書代が重なりやすいです。専門書は1冊3,000〜5,000円以上するものも多く、初年度は5〜15万円程度になることがあります。

健康診断・健康保険: 進学後は親の社会保険の扶養に入ったままの場合と、自分で国民健康保険に加入する場合があります。どちらになるかは世帯の状況によって変わります。特に世帯分離を行った場合は、健康保険の加入手続きが必要になることを担当ケースワーカーに確認してください。

課外活動・クラブ費: 大学ではサークルや部活への参加に費用がかかります。強制ではありませんが、学生生活の質に関わる支出です。これを給付型奨学金の月額から賄うのか、諦めるのかは個人の判断ですが、事前に考えておくと良いでしょう。

学外実習費: 看護・介護・保育・調理・音楽等の実習系学科は実習先への交通費や実習用ユニフォーム・道具代が別途発生します。事前に入学予定の学校に問い合わせて「入学後に必要な費用の一覧」を入手しておくことが最も効果的です。

初年度の費用を書き出してみる

次のような費用リストをあらかじめ書き出し、どの制度でまかなえるかを対応させておくと、申請漏れを防ぐことができます。

入学前に必要な費用として、入学金(受験合格後すぐに納付)があります。就学支度資金の申請タイミングがここに直結します。

入学直前〜入学直後に必要な費用として、引越し費用(敷金礼金・引越し業者費)があります。進学準備給付金(生活保護世帯)または就学支度資金で一部を賄えます。

入学後の初月〜3か月に必要な費用として、教科書代・制服・実習用品があります。高校生等奨学給付金(高校段階)または修学資金(大学等在学中)で対応します。

毎月かかる費用として、家賃・食費・通学定期代・携帯電話料金があります。給付型奨学金(月額)と修学資金(月額借入)で対応します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 修学支援新制度の申請は、ひとり親であることを証明する書類が必要ですか。

必ずしも「ひとり親であることを証明する書類」を個別に提出するわけではありませんが、生計維持者を1名として申告する際に住民票や戸籍情報が参照されます。高校の担当者に相談すると、申告書への記入方法について具体的に案内してもらえます。

Q2. 修学支援新制度に申し込んでいる間も、母子父子寡婦福祉資金(修学資金)は借りられますか。

原則として、制度の重複利用は可能です。修学支援新制度の給付型奨学金(返還不要)と母子父子寡婦福祉資金(無利子貸付)は、異なる制度です。ただし、修学支援新制度の給付型奨学金を受給している場合、JASSO第一種奨学金(貸与型・利子なし)との「併給制限」があります。母子父子寡婦福祉資金は別系統のため、JASSO給付型との重複は問題ありませんが、申請する自治体の窓口で最新の要件を確認してください。

Q3. 第4区分(中間所得層)に認定されました。給付型奨学金は受け取れますか。

多子世帯(扶養する子どもが3人以上)に属している場合は第1区分の4分の1の給付型奨学金を受け取れます。多子世帯に属していない場合(例: ひとり親で子が2人)、第4区分での給付型奨学金の支給額は0円です(授業料減免は受けられます)。

Q4. 年度途中で収入が大きく変わった場合、区分の見直しはありますか。

修学支援新制度の区分は毎年10月に見直し(適格認定)が行われます。収入が大幅に変わった場合、次の見直し時点で区分が変わることがあります。区分が下がると支援額も減り、区分が上がると支援額が増える場合もあります。

Q5. 社会的養護出身者ですが、JASSO給付型奨学金の自宅外通学の手続きはどうすればいいですか。

進学後、在籍大学等の奨学金担当窓口に「社会的養護出身者として自宅外通学の申請をしたい」と伝えてください。賃貸契約書(自分名義または費用を自分が支払っていることが確認できる書類)と家賃支払いの履歴が必要になる場合があります。

Q6. 生活保護世帯からの進学の場合、世帯分離によって保護費はどの程度減りますか。

世帯分離後の保護費は、お子さんの分が計算から外れるため、その人数分の保護基準額が減少します。金額は地域や世帯の生活扶助基準によって異なります。ケースワーカーに「世帯分離後の試算を教えてほしい」と依頼すると具体的な金額感がわかります。

Q7. 就学支度資金の59万円を借りた場合、いつから返済が始まりますか。

修了後6か月の据置期間を経て返済が始まります。在学中は元本の返済は不要です。ただし自治体によって据置期間の扱いが若干異なる場合があるため、申請窓口で確認してください。4年制大学に通う場合、卒業(修了)の翌年から返済が始まり、20年以内に返済します。連帯保証人ありの場合は無利子です。

Q8. ローソン夢を応援基金は大学生でも申請できますか。

現在の制度では中学3年生〜高等専修学校3年生(高校・高専・通信制高校等)が対象です。大学生は対象外です。高校在学中に申請して受給が継続される形が基本です。大学生向けのひとり親家庭向け民間奨学金については、JASSOの「奨学金を探せる」サービスで「大学生・ひとり親家庭」などで検索することをおすすめします。

Q9. 高校生等奨学給付金は、大学進学後も受給できますか。

高校生等奨学給付金は高校(高等学校等)在学中を対象とした給付金です。大学進学後は対象になりません。大学以降の生活費支援は修学支援新制度の給付型奨学金が対応します。

Q10. 収入がほとんどなく課税証明書が発行されない場合はどうすればいいですか。

住民税が課税されていない場合(非課税世帯)は「住民税非課税証明書」が発行されます。証明書は「課税されていないこと」を証明する書類として機能します。市区町村役場の窓口で「非課税証明書をください」と伝えると取得できます。

Q11. 父または母が再婚した場合、ひとり親として扱われますか。

再婚(法律婚)した場合はひとり親ではなくなります。ただし事実婚(内縁関係)については扱いが制度によって異なります。住民税上のひとり親控除の要件と、JASSO給付型奨学金の生計維持者の認定ルールが一致しないケースもあるため、制度ごとに確認が必要です。

Q11a. 養育費を相手方から受け取っている場合、所得に含まれますか。

養育費は、通常必要と認められる範囲で扶養義務の履行として受け取るものであれば、税法上、受け取る側に贈与税・所得税が課されないのが一般的とされています。そのため住民税の課税所得にも含まれず、修学支援新制度の支援額算定基準額の計算に直接影響しないケースが多いと考えられます。ただし、支援制度によって審査上の「収入」の捉え方が異なる場合があり、母子父子寡婦福祉資金など制度によっては家計状況の確認材料として申告を求められることもあります。不明な場合はJASSOまたは各制度の担当窓口に確認してください。

Q12. 申請に行けないほど日々の生活が忙しい場合、支援を求める最初の連絡先はどこですか。

「母子家庭等就業・自立支援センター」または「ひとり親家庭支援センター」(都道府県が設置)への電話相談が最初の入口として機能します。電話1本で「使える制度の整理」と「次に連絡すべき窓口」を教えてもらえることが多いです。また、お子さんが在籍する高校の担当教員に「進学にあたり使える制度を整理したい」と伝えると、学校側でも情報提供や書類準備のサポートを受けられる場合があります。

Q13. 申請できるか自信がないので代わりに手続きしてほしいのですが。

本記事は制度情報の提供を目的としており、申請代行は行いません。無料で相談・同行支援を行うNPOや社会福祉士等の専門職が地域に存在する場合があります。各都道府県の弁護士会・社会福祉協議会・NPOに問い合わせることで、申請の補助をしてくれる支援者を紹介してもらえることがあります。

Q13b. 高校在学中に高校生等奨学給付金の申請を忘れていました。遡って受け取ることはできますか。

多くの都道府県では年度内であれば追申請が可能ですが、年度をまたいで過去年度分を遡って申請できる制度設計にはなっていません。年度内であれば早めに都道府県または在籍校の担当者に相談してみてください。来年度以降は必ず申請年度中に手続きを行うことが重要です。

Q13c. 兄弟が複数いる場合、それぞれが修学支援新制度を使えますか。

兄弟がそれぞれ別の大学等に在籍している場合、それぞれが個別に修学支援新制度の申請をすることができます。各人の区分は個別の所得・資産状況で判定されます。ひとり親で子どもが複数人いる場合は多子世帯の要件(3人以上)を満たす可能性があり、第4区分の対象にもなります。

Q14. 在留外国人ですが、これらの制度を使えますか。

修学支援新制度は永住者・特別永住者・家族滞在(一定条件)等の在留資格を持つ方も対象になる場合があります。高校生等奨学給付金は2026年度の拡大(中間所得層まで)について、日本国籍者や永住者等の要件が定められており、在留資格によって対象範囲が異なります。母子父子寡婦福祉資金も在留資格によって申請可否が変わることがあります。在留カードの在留資格を確認した上で、各窓口に相談してください。

出典一覧(URL・確認日)

本記事は以下の一次情報および参考情報を確認した上で執筆しています。

  1. JASSO「給付奨学金の支給額」

https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kingaku.html

確認日: 2026-06-27

  1. JASSO「第4区分(中間所得層への拡大)について」

https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/kakei/daiyonkubun.html

確認日: 2026-06-27

  1. JASSO「児童養護施設等の生徒への受験料等支援」

https://www.jasso.go.jp/kihukin/j_shien/index.html

確認日: 2026-06-27

  1. JASSO「給付奨学金(新制度)における自宅外通学に関するQ&A 令和8年1月版」

https://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/kyufu/__icsFiles/afieldfile/2026/01/28/qa_1.pdf

(直接アクセスは404のため、JASSO公式サイトの案内より参照)

確認日: 2026-06-27

  1. 文部科学省「高等教育の修学支援新制度」トップページ

https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/hutankeigen/

確認日: 2026-06-27

  1. 文部科学省「高校生等奨学給付金」ページ

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/mushouka/1344089.htm

確認日: 2026-06-27

  1. 補助金ポータル「高校生等奨学給付金 2026年度」

https://hojyokin-portal.jp/columns/koko_syogakukyuhu

確認日: 2026-06-27(文部科学省情報をもとにした解説)

  1. 内閣府男女共同参画局「母子父子寡婦福祉資金貸付金制度」

https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/law/23.html

確認日: 2026-06-27

  1. 堺市「母子及び父子並びに寡婦福祉資金貸付制度 資金一覧表」

https://www.city.sakai.lg.jp/kosodate/hughug/hitorioya/boshifushi/shikinichiran.html

確認日: 2026-06-27(自治体例として参照。限度額は自治体により若干異なる場合があります)

  1. 厚生労働省「生活保護法による進学準備給付金の支給について」(通知文 平成30年6月8日 社援発第608006号)

https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc3452&dataType=1&pageNo=1

確認日: 2026-06-27

  1. ローソン公式サイト「2026年度 夢を応援基金 ひとり親家庭支援奨学金制度 奨学生募集」

https://www.lawson.co.jp/company/activity/topics/detail_jin/1519004_9112.html

確認日: 2026-06-27

  1. 全国母子寡婦福祉団体協議会 公式サイト

https://www.zenbo.org/

確認日: 2026-06-27

  1. 補助金ポータル「給付型奨学金は親の年収でどう決まる?」

https://hojyokin-portal.jp/columns/syogakukin-kyuhugata-nensyu

確認日: 2026-06-27(JASSO算定式の解説として参照)

  1. 大阪公立大学「高等教育の修学支援新制度 支援内容」

https://www.omu.ac.jp/campus-life/tuition/financial_aid/gov/

確認日: 2026-06-27

  1. 東京都教育委員会「東京都国公立高等学校等奨学のための給付金事業」

https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/admission/tuition/tuition/scholarship_public_school

確認日: 2026-06-27

免責事項

本記事は情報提供を目的としており、個別の申請代行・書類作成代行・法律的助言・税務上の助言を行うものではありません。制度の詳細・最新の要件・申請手続きについては、各公式サイトまたは担当窓口(JASSO・都道府県・市区町村の福祉事務所・高等学校・大学等)に直接ご確認ください。

給付・貸付の採択は予算や審査の状況によって変わります。要件を満たしていても必ず受給できることを保証するものではありません。制度の金額・要件・期限は毎年度改定される場合があります。本記事の内容は2026年6月27日時点の確認情報です。

本記事に記載の制度に関する助言・制度選択・申請書類の作成は各専門家(社会保険労務士・行政書士・社会福祉士等)の業務範囲に属する場合があります。個別の手続きについては専門家にご相談ください。