三世代同居・近居支援と子育て世帯の住み替え補助を整理する(国制度の変遷・自治体補助の探し方・申請の実務)
本記事は2026年6月27日時点の公開情報に基づきます。金額・要件・受付期間はいずれも変更されることがあるため、申請前に必ず公式サイトおよび各自治体窓口で最新情報をご確認ください。記事内で紹介する自治体の補助金額・要件は確認日時点のものであり、年度ごとに改定・廃止される場合があります。
この記事が整理すること
「親の近くに住もうとしたら補助金があると聞いた。でも探しても情報がバラバラで、どの制度が自分に使えるのかわからない。」
三世代同居・近居の補助金を調べようとした方が直面する困難は、情報の分散と制度の多様性です。国の制度・自治体の制度・税の軽減・住宅ローン減税という4つの軸が複雑に絡み合い、さらに自治体ごとに補助額・要件・近居の距離定義が異なるため、ひとつの記事で「いくらもらえる」と断言できる制度ではありません。
この記事は「地域例方式」で構成しています。全国一律の金額を断言するのではなく、制度の全体像と判断軸を整理したうえで、複数の自治体を具体例として紹介します。本記事の目的は、読者が自分の住む自治体・移住先・親元の自治体を自分で調べて申請まで到達できる状態にすることです。
この記事でわかることは次の通りです。
まず、三世代同居・近居・隣居という3つの居住形態の違いと、補助金との関係を整理します。どの形態を選ぶかによって使える制度が変わります。
次に、国の補助制度の変遷を追います。かつての長期優良住宅化リフォーム推進事業の「三世代同居加算」から、子育てエコホーム支援事業・子育てグリーン住宅支援事業を経て、現在のみらいエコ住宅2026事業に至る流れを時系列で整理します。長期優良住宅化リフォーム推進事業は令和7年度で終了し、令和8年度は実施されていません。補助金の名称が変わっても中身が継続していることがある一方、一度廃止された制度が復活することは少ないため、現時点で動ける制度を正確に把握することが重要です。
そして、自治体補助金の探し方と、具体的な自治体例を紹介します。「住んでいる市区町村」「移住先の自治体」「親元の自治体」という3軸で調べるフローチャートも示します。
この続きでは、申請手順・必要書類・よくある失敗パターン・重複申請の可否・FAQを詳しく解説します。
本記事は情報提供を目的としており、個別の申請代行・書類作成代行・法律的助言を行うものではありません。
制度の全体像
三世代同居・近居・住み替えに関して、2026年時点で個人が活用できる可能性のある支援は、大きく4つの種類に分かれます。
1. 国の補助金(事業者経由)
住宅の省エネ化やリフォームを伴う場合に使える国の補助金で、実際の申請は登録された施工業者が行います。現在稼働している主な制度は次の2つです。
みらいエコ住宅2026事業(国土交通省・環境省・経済産業省連携)は、令和7年度補正予算で創設された事業で、断熱改修・省エネ設備の導入・子育て対応改修等が対象です。リフォームの補助上限は住宅の築年数と達成基準により異なり、平成3年以前の住宅で義務基準相当工事を行う場合に最大100万円/戸、平成4〜28年の住宅で義務基準相当工事を行う場合に最大80万円/戸が基本です。子育て対応改修工事(対面キッチン化・食器洗機・宅配ボックス等)は設備ごとの単価で別途補助されます。補助の詳細・加算条件は公式サイト(https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/)または登録業者で確認してください。
長期優良住宅化リフォーム推進事業(令和7年度)は、既存住宅を長期優良住宅の認定取得まで高める大規模リフォームを補助する制度で、補助率1/3、補助上限は80〜160万円(加算前)。三世代同居改修工事を実施する場合や若者・子育て世帯が工事する場合に50万円が加算される制度でした。ただし令和7年度の交付申請は締め切り済みで、令和8年度は実施しないことが公式サイトで告知されています(2026年6月27日確認)。
2. 自治体独自の補助金
市区町村が独自に設けている住み替え補助・住宅取得補助です。補助額・対象・近居の距離定義が自治体ごとに大きく異なり、毎年度予算が変わります。数万円程度のものから、松戸市の最大100万円・福岡市の最大125万円(複数の助成の組み合わせ)まで規模も様々です。
3. 不動産取得税・固定資産税の軽減
都道府県単位で実施されているものがあります。福島県では三世代同居・近居の住宅取得に対して不動産取得税の税率を半減(3%→1.5%、軽減額上限30万円)する措置を設けています。
4. 住宅ローン控除(減税)
住宅ローンを使って新築・中古住宅を取得した場合に、年末ローン残高の0.7%を最長13年間にわたり所得税・住民税から差し引ける制度です。2026〜2030年入居分については子育て世帯・若者夫婦世帯向けの借入限度額の上乗せが続きます。
三世代同居・近居・隣居の定義と違い
補助金を調べる前に、居住形態の定義を整理しておくことが重要です。この3つには法的な定義がなく、各自治体が独自に要件を設けているため、同じ「近居」でも自治体によって認められる距離が異なります。
同居(同居型)
親世帯と子世帯が同一の住宅に住む形態です。二世帯住宅として建設される場合も含まれます。補助金の観点では、玄関や浴室が共有の「完全同居型」も、玄関は別々だが同一建物の「部分同居型」も、多くの自治体で「同居」として扱われます。
一般的に補助金の金額は同居のほうが近居より大きく設定されている傾向があります。例えば厚木市では近居40万円に対して同居60万円、刈谷市では近居20万円に対して同居は補助対象経費の1/2(上限80万円)となっています。
近居(近居型)
親世帯と子世帯が別の住宅に住みながら、一定距離以内に居住する形態です。ここで重要なのは「一定距離」の定義が自治体によって異なる点です。
墨田区では「直線距離1km以内」、松戸市では「2km以内」、福岡市では「直線距離1.2km以内(福岡市内)」、刈谷市では「同一または隣接小学校区内」と定義しています。砺波市は「市内であること」が基本要件で、距離の数値指定はありません。
同一の「近居」でも、2kmの基準を満たす住宅が1kmの基準では対象外になることがあります。引越し先を決める前に、申請予定の自治体が採用している近居の距離定義を確認することが必須です。
隣居(隣居型)
同一建物の中で別の住戸に住む形態です。たとえば同じマンションの別部屋・二世帯住宅の上下階・同一敷地内の別棟といったケースが当てはまります。
隣居は「同居」とも「近居」とも異なる第三の形態ですが、補助金の分類上では「同居」に含める自治体と「近居」に含める自治体に分かれます。刈谷市では「別棟または別住戸」を近居と定義しているため、同一建物の別住戸は近居の扱いです。
隣居を想定している場合は、申請予定の自治体に「同一建物の別住戸はどちらに該当するか」を事前に確認することをおすすめします。
選択時の実務的な注意点
近居は同居に比べて生活時間の違いや生活習慣の摩擦が生じにくいとされており、補助対象として認める自治体が増加傾向にあります。一方で補助金の金額は同居のほうが多い場合が大半です。どちらを選ぶかは家庭の事情によりますが、補助金の要件・金額差も含めて比較することをおすすめします。
国の補助制度の変遷(2022年〜2026年)
三世代同居・子育て世帯を対象に含む国の住宅補助制度は、この数年で名称・内容ともに大きく変化しています。補助金の名前が変わったことで「制度がなくなった」と思い込んでいる方がいる一方、以前の制度と同等の内容が別名称で継続されているケースもあります。変遷を理解しておくことで、現在使える制度を正確に把握できます。
長期優良住宅化リフォーム推進事業の三世代同居加算(令和7年度で終了・令和8年度は実施なし)
この事業は、既存住宅のインスペクション(劣化状況の調査)と性能向上リフォームをセットで行い、長期優良住宅の基準を満たすことを目的とした補助制度です。補助率1/3、補助上限は評価基準型・提案型で80万円/戸、認定長期優良住宅型で160万円/戸が基本でした。
この事業には「三世代同居改修工事」を実施する場合に上限額に50万円を加算する措置が設けられていました。三世代同居改修工事とは、台所・浴室・便所・玄関のうち必要なものを増設するリフォームを指します。令和7年度(2025年度)の交付申請は締め切り済みで、公式サイト(r07.choki-reform.mlit.go.jp)には「令和8年度、本事業は実施しません」と明記されています(2026年6月27日確認)。現時点では申請できません。
「若者・子育て世帯が行う場合」や「既存住宅購入後の改修工事を行う場合」にも同様の50万円加算が設定されていましたが、繰り返しになりますが令和8年度は本事業自体が実施されていません。
子育てエコホーム支援事業(2025年終了)
令和6年(2024年)に実施された子育て世帯・若者夫婦世帯を対象とした省エネ住宅の新築・リフォーム補助事業です。2025年(令和7年)に予算を使い切り、2026年には後継事業に切り替わりました。
新築についての補助はZEH水準住宅で40万円/戸(子育て・若者夫婦世帯向け)などが設定されていましたが、現在この制度自体は終了しています。現在検索して出てくる「子育てエコホーム支援事業」の情報は、古い年度の情報である場合があるため注意が必要です。
子育てグリーン住宅支援事業(2025年度実施・2026年2月申請終了)
令和7年度(2025年度)に実施された事業で、新築を中心に省エネ性能の高い住宅への補助を実施しました。GX志向型住宅が最大160万円など比較的高い補助額を設定していましたが、令和8年2月16日に申請受付を終了しています。
みらいエコ住宅2026事業(現行・令和7年度補正予算)
令和7年度補正予算で創設された現行の制度です。国土交通省・環境省・経済産業省が連携する「住宅省エネ2026キャンペーン」の一環として位置づけられています。2026年3月31日から申請受付が開始されています。
新築(注文住宅)の補助額は、GX志向型住宅110万円、長期優良住宅75万円(古家除却で95万円)、ZEH水準住宅35万円(古家除却で55万円)が基本です。
リフォームの補助上限は住宅の築年数と改修基準により異なり、最大100万円/戸が基本です(平成3年以前の住宅で義務基準相当工事の場合)。子育て対応改修(対面キッチン化・食器洗機・宅配ボックス等)は設備ごとの単価で別途補助されます。なお、みらいエコ住宅2026事業のリフォームには、かつて長期優良住宅化リフォーム推進事業にあったような「三世代同居加算」という独立した加算メニューは設けられていません(2026年6月27日確認)。三世代同居を目的とする場合でも、申請上は省エネ改修と子育て対応改修等の対象工事の組み合わせとして扱われます。最新の対象工事・補助単価は公式サイト(https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/)または登録業者で確認してください。
また、子育て対応改修(育児に配慮した間取り変更・設備追加)も対象工事として設定されており、対面キッチン化(106,800円/戸)・食器洗機設置(30,000円/戸)・宅配ボックス設置(13,200円/戸)など設備ごとの単価で補助されます。これは三世代同居専用の要件ではなく、子育て世帯一般が対象です。
なお、この事業も申請は施工業者(みらいエコ住宅支援事業者として登録された業者)が行う仕組みです。消費者が直接申請するものではありません。
制度変遷をまとめた判断軸
年度ごとに名称が変わる国の補助金について、「いま自分が動ける制度はどれか」を判断するには次の問いに答えることが出発点になります。
まず「工事はいつ着工するか」です。みらいエコ住宅2026事業は2025年11月28日以降の着工が対象で、申請受付は2026年3月31日から開始されています。予算上限に達した時点で受付終了となります。
次に「新築か、リフォーム・改修か」です。新築の場合はみらいエコ住宅2026事業が現行制度です。大規模な性能向上リフォームについては、長期優良住宅化リフォーム推進事業は令和8年度は実施されないため、みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)が主な候補となります。
そして「対応している登録業者と話せているか」です。どちらの事業も業者が申請する仕組みのため、見積もり依頼の段階から補助を前提とした相談が必要です。
自治体補助金を探す3軸のフローチャート
自治体の三世代同居・近居補助金を見落とさないためには、「住んでいる市区町村」だけを調べるのでは不十分です。以下の3軸で調べることをおすすめします。
軸1:現在住んでいる市区町村(子世帯の現住所)
現在の居住地の市区町村が、転出者向けに何らかの転居支援をしていることはあまり多くありません。しかし、近居の目的で同じ市区町村内で引越す場合には、現住所の自治体が補助対象になることがあります。まず現在の市区町村公式サイトで「三世代」「近居」「子育て 住み替え」などのキーワードで検索してください。
軸2:移住先の市区町村(子世帯が移り住む予定の自治体)
転入者を呼び込む目的で補助金を設けている自治体が多く、この軸が最も補助金が見つかりやすいポイントです。市区町村の「住まい」「住宅」「移住・定住」のページを確認し、「三世代同居」「近居」「子育て世帯 住宅取得」などの語で検索します。国土交通省が公開している「スマート補助金」(https://www.smart-hojokin.jp/)の自治体絞り込み機能も活用できます。
軸3:親世帯が住んでいる市区町村
近居補助金の多くは「親世帯がすでに○年以上在住している市区町村に、子世帯が転入する」という構造で設計されています。つまり補助金を出すのは「親の住んでいる市区町村」であることが多く、この軸の調査が欠かせません。
例えば松戸市の補助金は「松戸市に1年以上在住の親世帯」と「松戸市外から転入する子世帯」の組み合わせが要件です。親が松戸市に住んでいて、子がこれから転入するという構造のため、補助金の窓口も松戸市です。
実際の探し方の手順としては、まず親の住む市区町村名で「三世代同居 補助金」「近居 助成金」と検索し、次にその市区町村の公式サイト内で「住宅」「移住・定住」「子育て支援」のカテゴリを確認します。
3軸の組み合わせで見落としを防ぐ
子世帯が移住先で補助を受けながら、親世帯の住む自治体の別の支援(例:税の軽減)も活用できる場合があります。また、都道府県レベルで不動産取得税の軽減を行っている場合(福島県など)は、市区町村の補助と重ねて活用できることがあります。
重複申請の可否は制度ごとに異なります。特に国の補助金(みらいエコ住宅2026等)と自治体の補助金を重ねて使う場合は、「国費充当の地域支援制度との重複は禁止」といった制約が設けられていることがあります。施工業者と自治体担当窓口の双方に確認することをおすすめします。
自治体補助金の地域例一覧
ここでは複数の自治体の補助金を具体例として紹介します。金額・要件はいずれも「2026年6月27日時点・確認日点での情報」であり、年度ごとに改定・廃止されることがあります。必ず各自治体の最新情報を公式サイトまたは窓口で確認してください。
東京都墨田区 — 三世代同居・近居住宅取得支援制度
墨田区は義務教育修了前(15歳の3月31日まで)の子がいる子育て世帯と親世帯の同居・近居を支援しています。
補助金額は、新築住宅購入の場合50万円、中古住宅購入の場合30万円です。
対象要件として、子育て世帯は平成30年4月1日以降に区内の住宅を取得し、親世帯(祖父母)と同居または近居することが必要です。親世帯は申請時点で3年以上引き続き区内に在住していることが条件です。
近居の定義は、区内において子育て世帯の住宅と親世帯の住宅が直線距離で1km以内であることです。
窓口は都市計画部住宅課(電話:03-5608-6215)です。
(出典:墨田区公式サイト・スマート補助金。確認日:2026年6月27日。直接のページ取得が不可だったため詳細は窓口でご確認ください。)
神奈川県厚木市 — 親元近居・同居住宅取得等支援事業
厚木市は市外に住む子世帯が市内に1年以上在住する親世帯の近くへ転入する際に支援する制度です。
基本の補助金額は近居が40万円、同居が60万円です。加えて以下の条件に各10万円が加算されます(複数該当で積算可)。
子世帯に中学生以下の子がいる場合、子世帯の世帯主または配偶者が40歳未満の場合、定住促進地域への住宅取得の場合、子世帯に市内に1年以上在勤する方がいる場合です。
これにより子育て世帯がすべての加算要件を満たした場合、同居で最大100万円(60万円+10万円×4)の補助になる可能性があります(ただし、定住促進地域や在勤要件は条件を要確認)。
住宅改修(既存住宅への改修工事)に対しては補助対象経費の1/10(上限20万円)が別途補助されます。
対象要件として、住宅取得後に市内に転入すること、補助対象住宅に10年以上継続して居住する予定があること、市税等の滞納がないことが必要です。
申請期限は登記受付日の翌日から6ヶ月以内です。
窓口は都市みらい部住宅課住宅政策係(電話:046-225-2330)です。
(出典:厚木市公式サイト。確認日:2026年6月27日。)
東京都多摩市 — 三世代近居・同居促進助成金
多摩市は子育て世帯が親世帯と近居または同居するために多摩市外から転入する場合に最大30万円を助成します。
対象経費は住宅の新築・購入費、登記費、引越費、親の家への改修費です。
対象要件として、世帯主が50歳未満、18歳未満の子がいる(妊娠中も可)、多摩市外からの転入、転入後5年以上の継続居住予定、住民税等の滞納がないことが必要です。
申請期限は年度末(3月31日)までで、住宅の契約・引渡し後に「事前登録」を行い、その承認通知を受けてから手続きを進める必要があります。
窓口は都市整備部住宅課(電話:042-338-6817)です。
(出典:多摩市公式サイト。確認日:2026年6月27日。)
千葉県松戸市 — 親元近居・同居住宅取得支援(若者夫婦世帯も対象)
松戸市は充実した補助金額で知られており、市内在住の親世帯の近くに子世帯が転入する場合に最大100万円を補助します。
補助金額の内訳は、近居(親世帯の住宅から2km以内)が50万円、同居が75万円、市外からの転入の場合にさらに25万円が加算されます。
対象要件として、子育て世帯(申請時点で中学生以下の子がいる)または若者夫婦世帯(夫婦双方が42歳以下、令和7年4月1日から対象拡充)であることが必要です。親世帯は松戸市に1年以上在住していることが条件です。補助対象住宅の床面積要件は、近居の場合が戸建95平方メートル以上・マンション65平方メートル以上(ひとり親世帯は戸建75平方メートル以上・マンション55平方メートル以上)、同居の場合が戸建120平方メートル以上・マンション90平方メートル以上(ひとり親世帯は戸建95平方メートル以上・マンション65平方メートル以上)で、昭和56年6月1日施行の新耐震基準に適合した建物であることを証明できる書類(検査済証等)が必要です(2026年6月27日確認・要件は変更されることがあります)。
居住継続要件として10年以上の継続居住が求められており、この期間中に転居した場合は補助金の返還を求められることがあります。
申請の重要な注意点として、住宅の購入契約を結ぶ前に事前相談(事前申込)を行うことが必須です。契約後に申請しても対象外になる場合があります。
窓口は住宅政策課(電話:047-366-7366)です。
(出典:松戸市公式サイト。確認日:2026年6月27日。)
愛知県刈谷市 — 三世代同居等住宅取得等支援補助金
刈谷市は子育て世帯が三世代で同居または近居するための住宅取得・新築・リフォームを補助しています。
補助金額は、同居(新築・増改築・取得)が補助対象経費の1/2(上限80万円)で、同居する孫が3人以上の場合はさらに10万円が加算されます。近居(新築・取得)は定額20万円(上限30万円)、リフォームは定額30万円(上限40万円)です。
対象要件として、補助対象経費が100万円以上であること、補助対象住宅の居住用部分の床面積が50平方メートル以上であることが必要です。同一の子と親の関係で過去に補助を受けていないことも条件です。
近居の定義として、刈谷市独自の「同一または隣接小学校区内の別棟または別住戸」という定義が使われています。同じ建物の中でも別住戸(隣居型)であれば近居として扱われます。
申請において非常に重要な点は、工事請負契約または売買契約を締結する前に認定申請書を市の建築課に提出することが必須であることです。契約後の申請は認められません。
窓口は建築課(電話:0566-62-1021)です。
(出典:刈谷市公式サイト・令和7年4月1日現在のPDF。確認日:2026年6月27日。)
福岡市 — 三世代同居・近居住替え支援事業(令和8年度・新規受付中)
福岡市は令和8年(2026年)4月1日以降に転居した子育て世帯と親世帯を対象に、複数の助成を組み合わせた手厚い支援を提供しています。
補助金額は複数の助成の組み合わせです。住宅取得費助成として基本額20万円/年が最長5年間(最大100万円)、民間賃貸住宅家賃負担軽減助成として基本額10万円/年が最長5年間(最大50万円)、引越費用等助成として助成対象経費の1/2(基本上限20万円、多子世帯は25万円)が設けられています。
近居の定義は、子育て世帯の住居と親世帯の住居がともに福岡市内にあり、直線距離で1.2km以内であることです。
対象要件として、令和8年4月1日以降に転居していること、扶養児童がいるまたは妊娠中の子育て世帯、もしくは子育て世帯の親・祖父母世帯であること、転居前に家賃滞納がないこと(持ち家からの転居は一部条件あり)が必要です。
申請期限は引越し(転居)日から1年以内です。受付期間は令和8年4月1日から令和9年2月28日まです。
窓口は住宅都市みどり局住宅部住宅計画課(電話:092-711-4279)で、窓口相談は事前予約が必要です。
(出典:福岡市公式サイト。確認日:2026年6月27日。)
仙台市 — 若年・子育て世帯住み替え支援事業
仙台市は三世代同居・近居に特化した制度ではなく、若年・子育て世帯全般の住み替えを支援する事業を設けています。
補助金額は通常型で基本25万円(子ども2人以上の場合+5万円で最大30万円)、空き家活用型で基本50万円(各条件に応じた加算あり)です。
対象要件は、39歳以下の夫婦またはパートナーシップ関係世帯、または小学6年生以下の子がいる世帯です。
この事業には三世代同居・近居専用の加算はありません。三世代同居・近居のために仙台市内へ転入する場合でも、上記の一般的な住み替え支援として活用できます。
窓口は都市整備局住宅政策課(電話:022-214-8330)です。
(出典:仙台市公式サイト。確認日:2026年6月27日。)
富山県砺波市 — 三世代同居・近居住宅支援事業補助金(令和7年度から変更)
砺波市は三世代同居・近居に特化した補助金を設けており、令和7年度(2025年度)から補助内容が変更されています。
補助額は同居の場合が対象工事費の1/10(新築の場合の上限は約137万円)、近居の場合が対象工事費の1/20(新築の場合の上限は80万円)です。
対象要件として、三世代全員が市内に住所を有すること、市税等の滞納がないこと、補助金交付後3年以上継続して三世代同居・近居をすること、令和7年1月1日以降に契約(新築は着工)したものであることが必要です。
申請期限は工事費支払完了日の翌日から1年以内(令和9年3月31日まで)です。
窓口は都市整備課景観・建築係(電話:0763-33-1447)です。
(出典:砺波市公式サイト。確認日:2026年6月27日。)
福島県 — 三世代同居・近居住宅取得 不動産取得税軽減(都道府県制度)
福島県は市区町村ではなく県レベルで、三世代同居・近居住宅の不動産取得税を軽減する制度を設けています。
内容は不動産取得税の税率を通常の3%から1.5%に引き下げるものです。軽減額の上限は30万円です。
対象要件は次の通りです。同居の場合は、住宅取得日時点で取得者と18歳未満を含む3世代以上の直系親族が同一の住宅に居住すること。近居の場合は、取得日時点で取得者と18歳未満を含む3世代以上の直系親族が取得住宅から直線距離2km以内の別住宅に居住することです。
適用期間は平成29年4月1日から令和13年3月31日まで(2031年3月31日まで)です。
申請期限は住宅取得日から60日以内です。期限を過ぎると申請できなくなるため、住宅取得直後に速やかに申請することが重要です。
窓口は福島県税務課(電話:024-521-7068)または各地方振興局県税部です。
(出典:福島県公式サイト。確認日:2026年6月27日。)
千葉市 — 三世代同居・近居支援事業(2026年3月受付終了・廃止事例)
千葉市は三世代同居・近居を支援する制度を設けていましたが、令和8年3月31日(2026年3月31日)に新規申出の受付を終了しました。
廃止前の制度は、1年目の助成が最大50万円(市内業者との契約の場合は100万円)、2・3年目が年間最大15万円(固定資産税/家賃相当額)というものでした。対象は65歳以上の高齢者(親世帯)の孤立防止・家族の絆の再生を目的とした取り組みで、同居・1km以内の近居を対象としていました。
この事例は、自治体補助金が廃止されることがある現実を示しています。過去のウェブサイトや口コミで「千葉市には三世代同居の補助金がある」という情報が残っていますが、現在は新規申請できません。インターネット上の情報は公式サイトの最新状態で必ず確認することが重要です。
(出典:千葉市公式サイト。確認日:2026年6月27日。)
自治体補助金の横断比較表
| 自治体 | 最大補助額 | 補助の種類 | 近居の距離定義 | 転入要件 | 申請タイミング |
|---|---|---|---|---|---|
| 東京都墨田区 | 50万円(新築) | 住宅取得費 | 直線1km以内 | 不問(区内取得) | 取得後(詳細要確認) |
| 神奈川県厚木市 | 最大100万円(同居+全加算) | 住宅取得費+改修費 | 市内(定住促進地域あり) | 市外から転入 | 登記から6ヶ月以内 |
| 東京都多摩市 | 30万円 | 取得費・登記費・引越費等 | 多摩市内 | 市外から転入 | 事前登録→年度末まで |
| 千葉県松戸市 | 100万円 | 住宅取得費 | 直線2km以内 | 市外から転入 | 契約前に事前相談必須 |
| 愛知県刈谷市 | 90万円(同居・孫3人以上) | 住宅取得費・改修費 | 隣接小学校区内 | 市内転居可 | 契約前に認定申請必須 |
| 福岡市 | 125万円(全助成組合せ) | 取得費・家賃・引越費 | 直線1.2km以内(市内) | 市内転居・市外転入 | 転居から1年以内 |
| 仙台市 | 30万円(通常型・子2人) | 住み替え費用 | 特定なし | 市内転居・転入 | 詳細要確認 |
| 富山県砺波市 | 約137万円(同居新築・対象工事費1/10) | 住宅取得・改修費 | 市内 | 全員市内在住 | 支払完了から1年以内 |
| 福島県 | 30万円(取得税軽減) | 不動産取得税軽減 | 直線2km以内 | 不問 | 取得から60日以内 |
※各数値は確認日時点のものです。年度により変更されます。必ず最新情報を各自治体窓口で確認してください。
制度が終了・縮小している場合への対応
補助金の申請を検討していたところ、いざ調べてみると「受付終了」「今年度は予算なし」「廃止」になっていることがあります。これは制度の性質上避けられない事態です。対処法を知っておくことが重要です。
なぜ制度が終わるのか
市区町村の補助金は年度ごとに予算が設定されており、予算が尽きた時点で受付を終了します。また、国の方針変更や自治体の財政状況によって事業そのものが廃止されることもあります。千葉市の事例のように、制度の目的(高齢者の孤立防止)が充足されたと判断されて廃止されることもあります。
制度の廃止・縮小を見抜くサイン
公式サイトのページタイトルや冒頭に「受付終了」「令和○年度をもって終了」「今年度は募集を行いません」といった文字が入っている場合は廃止・一時停止の可能性が高いです。
検索結果に「平成○○年度」「令和○年」という古い年度が入ったページが多数出てくる場合も、情報が更新されていない可能性があります。
ポータルサイト(スマート補助金・補助金エージェント等)の掲載情報は、公式サイトの更新が遅れて古い情報が残っているケースがあります。必ず自治体の公式ページを最終確認源としてください。
廃止後に使える代替策
三世代同居・近居専用の補助金が廃止されていても、同じ自治体に「子育て世帯の住宅取得支援」「定住促進補助金」「移住・定住支援」という名称で別の補助金が存在することがあります。目的が重なっていれば代替として使える場合があるため、「三世代」という言葉だけでなく「子育て 住宅」「移住 定住 補助」のキーワードで広く検索することをおすすめします。
【無料サンプル】松戸市に転入する子育て世帯の近居補助申請を1ケース全部見せます
ここでは、千葉県松戸市を具体例に取り上げ、自治体補助金の申請をどう進めるかを最後まで見せます。「どの段階で何をするか」「どこに連絡するか」「何を用意するか」を省略せずに示します。あくまで制度の理解を助けるための一例であり、実際の申請は最新の要件・書式を松戸市住宅政策課で確認してください。
想定するケース
これから松戸市に転入する予定の子育て世帯のケースを想定します。
夫(35歳)・妻(33歳)・子ども(8歳)の3人家族で、現在は千葉市在住です。妻の両親(60代)がすでに松戸市に10年以上居住しています。子どもの学校のことや妻の親の介護が将来必要になることを見越して、松戸市内で中古住宅を購入して近居することを決めました。
購入予定の中古住宅の価格は3,000万円で、住宅ローンを組む予定です。物件は昭和58年築(新耐震基準に適合)で、購入後に妻の実家まで直線距離で約1.5kmの場所にあります。
この世帯は松戸市の「親元近居・同居住宅取得支援」の対象になる可能性があります。中学生以下の子がいる子育て世帯、親世帯が1年以上松戸市在住、市外(千葉市)から転入するという要件を満たしています。近居距離は1.5kmで「2km以内」の要件を満たしています。
補助金の試算(2026年6月27日時点の制度内容):
- 近居(2km以内)の基本額: 50万円
- 市外(千葉市)からの転入加算: 25万円
- 合計補助見込み額: 75万円
(出典:松戸市公式サイト・2026年6月27日確認。金額は年度により変更されることがあります。)
ステップ1:購入契約を結ぶ前に事前相談を行う
松戸市の補助金で最も重要な条件は、「住宅の購入契約を結ぶ前に事前相談を受け、承認を得ること」です。不動産会社から「この物件はどうですか」と薦められて勢いで契約すると、あとから補助金の対象外になります。
まず松戸市住宅政策課(電話:047-366-7366)に電話し、「親元近居の補助金を申請したいので事前相談したい」と伝えます。予約を取り、窓口を訪問します。
この段階で伝えることは、親世帯の住所と在住年数(松戸市内に1年以上在住であることの確認)、子世帯の現住所と世帯構成(子の年齢)、検討中の物件の場所(親世帯との距離の確認)、住宅の建築年(昭和56年以降かどうか)です。
事前相談で問題がないと確認されたら、承認通知または申請受理の連絡を受けた後に、購入契約を進めます。
ステップ2:物件の各種確認を同時進行で行う
事前相談と並行して、購入予定物件について不動産会社と確認する項目があります。
まず建築年が昭和56年6月以降(新耐震基準)であることを確認します。旧耐震(昭和56年5月以前)の物件は補助対象外になる場合があります。また、床面積が対象要件を満たすかどうかを登記事項証明書や売買契約書の内容で確認します。松戸市の近居の場合、戸建は95平方メートル以上・マンションは65平方メートル以上(ひとり親世帯は戸建75平方メートル以上・マンション55平方メートル以上)が目安です(2026年6月27日確認・正式な要件は窓口でご確認ください)。
親世帯の住宅との直線距離が2km以内であることを、地図ツールで確認しておきます。直線距離と道路距離は異なるため、補助金の距離は直線(空間距離)で計算します。
ステップ3:住宅ローンの事前審査と補助金の関係を金融機関に確認する
住宅ローンの事前審査を行う際に、補助金(75万円)を受け取る予定であることを金融機関に伝えておきます。補助金は住宅購入後に振り込まれるため、購入時の自己資金には含まれないことが一般的ですが、金融機関によって扱いが異なります。
また、後述する住宅ローン控除との組み合わせも検討します。この中古住宅が省エネ基準適合住宅の認定を取得していれば、住宅ローン控除の借入限度額(一般世帯2,000万円、子育て世帯3,000万円)の対象になる可能性があります。
ステップ4:購入契約を締結し、所有権登記を行う
事前相談の承認を受けてから、売買契約を締結します。その後、住宅ローンの本審査・融資実行・住宅引き渡し・所有権登記という流れで進みます。
この段階で補助金の申請に必要な書類の収集を始めます。
ステップ5:松戸市に転入届を提出し、補助金を申請する
住宅引き渡し後、速やかに松戸市に転入届を提出します。
補助金の申請に必要な書類(2026年6月27日時点の一般的な例。正式書類は窓口で確認してください):
住宅政策課の申請書(窓口または公式サイトからダウンロード)が必要です。
子世帯の証明書類として、本人確認書類(マイナンバーカード等)、住民票(世帯全員・転入後のもの)、戸籍謄本または抄本(子の存在と年齢の確認)、前住所地の住民票の除票(転入前の住所確認)が必要です。
親世帯の証明書類として、親世帯全員の住民票(在住年数の確認のため住民票の記載事項証明書を求められることがあります)、親世帯の戸籍謄本(子世帯との親族関係の確認)が必要です。
住宅の証明書類として、売買契約書のコピー、登記事項証明書(建物・土地の所有者・床面積・建築年の確認)、住宅の耐震基準適合証明書または建築確認済証(昭和56年以前築の場合は耐震性を証明する書類が必要なことがあります)が必要です。
距離の確認書類として、親世帯の住宅と子世帯の住宅の距離を示す書類(地図印刷やGoogleマップの直線距離表示のスクリーンショット等)が必要な場合があります(自治体によって異なります)。
また、市税等に滞納がないことの証明書(市区町村が発行する納税証明書)が必要な場合があります。
申請書類の準備ができたら、住宅政策課の窓口に持参するか、指定の方法で提出します。
ステップ6:補助金の審査と交付
申請書類を提出すると、市が要件の確認・審査を行います。承認されると補助金交付決定通知が届き、指定の口座に補助金が振り込まれます。
このケースでは近居補助50万円+転入加算25万円=75万円の補助が見込まれます(実際の交付は最新要件・審査結果による)。
申請の全体タイムライン(このケース)
住宅購入を考え始めたら、まず松戸市住宅政策課に問い合わせて事前相談の予約をとります。次に物件を選定しながら、事前相談を受けます。事前相談の承認後、売買契約を締結します。その後、住宅ローン審査・融資実行・住宅引き渡しを進めます。所有権登記と転入届の提出を行い、転入後に補助金を申請します。審査後に補助金が交付されます。
申請期限は「所有権登記日から1年以内」であることが多いですが(正式要件は窓口で確認)、転入や住宅ローンの手続きと並行して早めに動くことをおすすめします。
ここから先は、申請に直結する実務です。
申請の具体手順と必要書類(類型別)
三世代同居・近居の補助金は、住み替えの形態(新築購入・中古購入・賃貸住み替え・リフォーム)によって使える制度と手順が異なります。類型別に整理します。
類型A:新築住宅を購入して三世代同居・近居する場合
この場合に検討できる制度は、自治体の住宅取得補助金、みらいエコ住宅2026事業(省エネ基準を満たす新築の場合・業者経由)、住宅ローン控除の組み合わせです。
手順の基本は次の通りです。
まず自治体の補助金の事前確認(3軸フローチャートで調べ、対象自治体に問い合わせ)を行います。多くの自治体で「契約前の事前相談・登録」が必須条件になっています。
次に住宅メーカー・工務店・不動産会社との打ち合わせで「みらいエコ住宅2026の登録業者かどうか」を確認します。省エネ補助を前提とする場合は登録業者でなければ申請できません。
契約前に自治体への事前申請・相談を完了し、承認を得てから売買契約・工事請負契約を締結します。
工事完了・住宅引き渡し後に、自治体の補助金申請を行います。住宅ローン控除については、入居した翌年の確定申告期(おおむね2月中旬〜3月中旬)に税務署に申告します。
必要書類(新築住宅取得・自治体補助金の場合の一般的な例):
- 申請書(各自治体の様式)
- 本人確認書類(マイナンバーカード等)
- 住民票(世帯全員・転入後のもの)
- 戸籍謄本または抄本(子・孫の年齢・続柄確認)
- 親世帯の住民票・在住年数確認書類
- 工事請負契約書または売買契約書のコピー
- 登記事項証明書(建物・土地)
- 建築確認済証のコピー(省エネ基準の確認に使用することがある)
- 住宅の省エネ性能を示す書類(住宅性能評価書・BELS等、自治体・制度による)
- 市区町村税等の納税証明書(滞納なし証明)
住宅ローン控除(確定申告)に必要な書類:
- 住宅ローンの年末残高証明書(金融機関から翌年1月頃に届く)
- 売買契約書または工事請負契約書の写し
- 登記事項証明書
- 省エネ区分を証明する書類(住宅省エネルギー性能証明書等)
- 源泉徴収票(給与所得者の場合)
- 本人確認書類
書類の取得先:
- 住民票・戸籍謄本: 本籍地または住所地の市区町村窓口(またはコンビニ交付)
- 登記事項証明書: 法務局(または登記情報提供サービスでオンライン取得)
- 住宅性能評価書: 住宅の施工業者・販売会社から取得
- 年末残高証明書: 住宅ローンの金融機関から郵送
- 納税証明書: 住所地の市区町村窓口または税務署
類型B:中古住宅を購入して三世代同居・近居する場合
中古住宅の取得では、新築と比べて次の点が追加で重要になります。
まず耐震基準の確認です。多くの自治体補助金は「昭和56年6月以降の新耐震基準に適合した住宅」を要件としています。昭和56年5月以前に建築確認を受けた物件(旧耐震基準)の場合、耐震改修工事を行い耐震基準適合証明書を取得する必要がある場合があります。
次に省エネ区分の確認です。住宅ローン控除では中古住宅の省エネ性能の区分によって借入限度額が変わります。「省エネ基準適合住宅」の認定を受けているかどうかを、売主または仲介業者に確認します。確認できない場合は、住宅省エネルギー性能証明書等の取得について業者に相談してください。
床面積も確認が必要です。登記事項証明書に記載の床面積が自治体の補助要件(多くは50平方メートル以上)を満たすことを確認します。
中古住宅の場合に活用できる国の制度として、みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)があります。省エネ改修を伴う場合に業者経由で申請できます。なお長期優良住宅化リフォーム推進事業は令和7年度で終了し、令和8年度は実施されていないため現在は申請できません(2026年6月27日確認)。
みらいエコ住宅2026事業も「既存住宅購入後の改修工事」が補助対象であり、省エネ改修を伴う場合に申請できます(業者経由)。
類型C:賃貸住宅に住み替えて三世代近居する場合
賃貸住み替えで使えるのは主に自治体の補助金です。国の住宅省エネ補助(みらいエコ住宅2026等)は賃貸入居者(借主)を対象にしていません。
福岡市は賃貸住宅への三世代近居を対象に「民間賃貸住宅家賃負担軽減助成」を設けており、最大5年間・年10万円(最大50万円)の助成を提供しています。このように賃貸を対象とする自治体は限られているため、3軸フローチャートで確認する際に「持ち家取得専用か、賃貸も対象か」を自治体窓口に確認してください。
賃貸の場合の注意点として、保証人・礼金・敷金等の初期費用が対象になる場合と引越費用のみが対象の場合があります。また賃貸の場合は住宅ローン控除を使えないため、税の軽減という観点では選択肢が限られます。
類型D:既存の持ち家をリフォームして三世代同居の環境を整える場合
親世帯の家を増築・改修して三世代同居に対応させるケースや、子世帯の家に親が住めるスペースを増設するケースです。
この場合の主な制度は次の2つです。
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム)では、子育て対応改修工事が補助対象工事として設定されており、省エネ改修(断熱改修等)と組み合わせることで補助を受けられます。補助上限は住宅の築年数と改修基準により異なります(最大100万円/戸)。この事業のリフォームには三世代同居専用の加算メニューはなく、三世代同居の環境を整える改修であっても、省エネ改修・子育て対応改修等の対象工事として申請する形になります(2026年6月27日確認)。対象工事と補助単価の詳細は公式サイト(https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/)または登録業者に確認してください。申請できるのは登録業者のみです。
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、インスペクション+性能向上リフォームで三世代同居加算(50万円)が適用される制度でしたが、令和8年度は実施されていないため現時点では申請できません(2026年6月27日確認)。
所得税の省エネ改修控除(住宅特定改修特別税額控除)は、居室の窓断熱改修を含む省エネ改修工事に対して工事費用相当額の10%を所得税から差し引ける制度です。工事費の上限は250万円(太陽光発電設備含む場合は350万円)で、最大25万円の控除になります。
補助対象類型と使える制度の対応表
| 住み替えの形態 | 自治体補助 | みらいエコ2026 | 長期優良住宅化リフォーム(※令和8年度実施なし) | 住宅ローン控除 | 省エネ改修控除 |
|---|---|---|---|---|---|
| 新築購入(三世代同居) | ○(多数) | ○(新築・業者経由) | ×(新築対象外) | ○ | ×(新築対象外) |
| 中古購入(三世代近居) | ○(多数) | ○(改修伴う場合) | ×(令和8年度実施なし) | ○ | ○(改修伴う場合) |
| 賃貸住み替え | △(一部自治体のみ) | ×(借主対象外) | ×(借主対象外・実施なし) | × | × |
| 既存持ち家リフォーム | △(自治体による) | ○(業者経由) | ×(令和8年度実施なし) | × | ○ |
国補助と自治体補助の重複申請可否
三世代同居・近居の補助金を複数組み合わせて申請できるかどうかは、制度ごとに異なります。
みらいエコ住宅2026事業と自治体補助の重複
一般的に「国費充当の地域支援制度(国が補助している自治体補助)との重複は認めない」というルールが設けられています。ただし、自治体独自の財源(自治体が単独で負担している補助金)との重複は認められることが多いです。
具体的に言うと、自治体が受けている国の交付金を財源に運営している補助金と、みらいエコ住宅2026の両方に申請することは禁止される場合があります。一方で、自治体が自治体税収だけで運営している純粋な独自補助金との重複は認められることがほとんどです。
この区別は補助金の「財源」によって異なるため、施工業者と自治体窓口の双方に「みらいエコ住宅2026と併用できますか」と直接確認することが最も確実です。
長期優良住宅化リフォーム推進事業と自治体補助の重複(参考:令和7年度で終了した制度)
長期優良住宅化リフォーム推進事業は令和8年度実施なしのため現在は申請できませんが、将来類似の制度が設けられた場合の参考として記載します。この種の国補助との重複は「補助対象工事費から国の補助金額を差し引いた残額に対してのみ自治体補助を適用できる」という形で調整を求める自治体があります。二重取りにならない調整が入ることが一般的です。
住宅ローン控除と補助金の関係
住宅ローン控除は補助金とは別の制度(税制)のため、原則として併用できます。ただし、補助金を受け取った場合は住宅の取得費用から補助金分を差し引いた金額が税務上の取得費用として扱われることがあるため、控除の計算基礎となる金額が変わる場合があります。
詳細な計算は税務署・税理士に確認することをおすすめします。
重複申請の可否を確認する順序
まず自治体の補助金の担当窓口に「国の補助金(みらいエコ住宅2026等)との重複は可能か」を確認します。次に施工業者(登録事業者)に「この自治体の補助金と重複申請できるか、事業者として確認してほしい」と依頼します。そして税務署または税理士に「補助金を受け取る場合の住宅ローン控除への影響」を確認します。
組み合わせ試算例(モデルケース)
試算はあくまで制度の組み合わせのイメージを示すためのものです。実際の交付額は最新の要件・審査・予算状況によって変わります。
試算ケース1:神奈川県厚木市に転入して同居する若者夫婦世帯
35歳の夫婦(子どもあり・中学生以下)が、妻の親(厚木市に2年在住)の家を増築して同居します。工事費(増築)が200万円かかります。
厚木市の補助金:
- 同居の基本額: 60万円
- 子(中学生以下)がいる加算: 10万円
- 世帯主が40歳未満の加算: 10万円
- 小計: 80万円(定住促進地域・在勤要件は未確認のため除外)
住宅改修補助: 対象工事費200万円の1/10=20万円(上限20万円のため上限適用)
合計補助見込み: 約100万円
みらいエコ住宅2026事業(リフォーム):
増築工事に断熱改修を組み合わせた場合(登録業者に依頼)、住宅の築年数と達成基準に応じた補助(最大100万円/戸)を受けられる可能性があります。補助額は工事内容・省エネ性能・築年数によって大きく変わるため、登録業者に確認してください。また厚木市補助との重複可否確認が必要です。
住宅ローン控除: 同居のための増築でローンを組む場合、対象となる可能性があります(改修後の住宅の省エネ性能・ローン要件を確認)。
試算ケース2:富山県砺波市で親の家の近くに新築して近居する子育て世帯
40歳の夫婦(子ども2人)が、砺波市内に居住する両親(父65歳・母60歳)の家から約2kmの距離に新築住宅を建設します。新築工事費は3,500万円です。
砺波市の補助金(近居・新築の場合):
- 補助額: 工事費の1/20 = 175万円(ただし上限80万円)
- 上限を適用して補助見込み: 80万円
みらいエコ住宅2026事業(新築):
新築がZEH水準住宅の場合、基本補助35万円が業者申請で受けられる可能性があります(登録業者が申請)。砺波市補助との重複可否は窓口に要確認。
住宅ローン控除(子育て世帯・ZEH水準住宅の場合):
子育て世帯の借入限度額は4,500万円(ZEH水準住宅・2026〜2030年入居)。仮にローン年末残高が3,500万円の場合、1年目の控除額の目安は3,500万円×0.7%=24万5,000円です。
よくある誤解・つまずきポイント
誤解1:「インターネットで見つけた補助金はすでに終わっている」
最も多い誤解のひとつです。自治体の補助金は年度ごとに予算を組んでいるため、昨年度の情報が今年度も使えるとは限りません。特にポータルサイトや個人ブログの情報は更新が遅れることがあります。必ず自治体の公式ウェブサイトの「最新」ページを確認し、「令和○年度」という年度表記が現在の年度と一致しているかを確認してください。
誤解2:「国の補助金に自分で申し込める」
みらいエコ住宅2026事業は、登録された施工業者が申請する仕組みです。消費者が直接申し込む窓口はありません。補助を受けたければ、まず登録業者を探すことから始める必要があります。
誤解3:「工事を始めてから補助金を探せばよい」
多くの自治体補助金では「工事着手前の事前申請・事前相談」が必須要件とされています。工事開始後・着手後に申請しても対象外になります。同様にみらいエコ住宅2026事業でも、交付申請の予約は着工前に業者が行う必要があります。「まず工事を始めて、あとで補助金を申請しよう」という順序は通用しないことが多いです。
誤解4:「親が同じ市区町村に住んでいれば必ず近居として認められる」
近居の距離定義は自治体によって異なります。同じ市内でも親世帯の住宅から2km以上離れた場所に転居すると、「2km以内」の要件を設けている自治体では対象外になります。事前に親世帯の住所と候補物件の距離を地図で確認してください。
誤解5:「補助金を受け取っても転居してよい」
多くの自治体補助金には居住継続要件が設けられています。松戸市では10年、厚木市でも10年の継続居住が条件です。この期間中に転居した場合は補助金の全部または一部を返還しなければならないことがあります。ライフプランの変化に備え、この要件を理解したうえで申請するか判断することをおすすめします。
誤解6:「補助金の対象は購入だけ」
自治体によっては賃貸住み替えや引越費用・登記費用・リフォーム費用も補助対象に含まれることがあります。多摩市では「住宅の新築または購入費、登記に要する費用、引越費用、改修費用」が補助対象経費となっています。「補助金=住宅購入費」という先入観を持たず、自治体ごとの対象経費を確認してください。
誤解7:「隣の市区町村に親が住んでいるが、同じ市の補助は使えない」
近居補助金の多くは「申請する自治体に転入する子世帯」と「その自治体に在住の親世帯」のセットを要件とします。親が隣の市に住んでいて、子が別の市に転入する場合は、子の転入先の市の補助を使うことになります。ただし親の市との距離要件を満たすかどうかは確認が必要です。
申請タイミングの失敗パターン(実際によくある事例のパターン)
パターン1:「不動産会社に薦められたまま契約した」
親元に近い物件を不動産会社に紹介され、「いい物件がある今のうちに」という勧めで契約を急いだ結果、自治体の補助金の事前相談を行っていなかった、というケースです。多くの自治体補助金は「事前申請・事前相談後に契約」を必須としています。契約後に相談に行っても「すでに契約済みのため対象外」と言われることがあります。
対策:物件を気に入ったとしても、補助金の事前確認を終えるまで契約を待つことをおすすめします。不動産会社には「補助金の確認が必要なので1〜2週間待ってほしい」と伝えてください。
パターン2:「同じ業者で工事するから大丈夫と思い込んでいた」
みらいエコ住宅2026事業で補助を受けるためには、その業者が「みらいエコ住宅支援事業者」として登録されている必要があります。知り合いの工務店に依頼したところ、その工務店が未登録だった、というケースです。
対策:補助を前提として工事業者を選ぶ場合は、見積もり依頼の前に「住宅省エネ2026キャンペーンの登録業者かどうか」を確認してください。公式サイトの業者検索機能で確認できます。
パターン3:「親の在住年数が1年に満たなかった」
子育て世帯が親元近居のために引越しを検討していたところ、親世帯がその自治体に転入してからまだ6ヶ月しか経っていなかった、というケースです。多くの自治体補助金では「親世帯が○年以上在住していること」を要件としています(厚木市では1年以上、松戸市では1年以上)。
対策:親世帯の転入日を確認し、在住年数の要件を満たすまで申請時期を待つか、要件を満たした後に引越し・申請の時期を設定してください。
パターン4:「補助金をもらった後すぐに仕事の都合で転居することになった」
補助金を受け取ってから2年後に会社の転勤命令が出て転居が必要になった、というケースです。多くの自治体補助金では一定期間(5〜10年)の居住継続が求められており、この期間内に転居すると返還を求められることがあります。
対策:補助金申請前に、居住継続要件の期間を確認し、転勤の可能性や家族の事情を考慮して判断してください。返還が必要な期間・金額の計算方法も窓口で確認しておくと安心です。
パターン5:「工事が終わってから補助金を探した」
工事完了後にリフォームの補助金があることを知り、申請しようとしたところ「工事着手前の事前申請が必要だった」と言われたケースです。みらいエコ住宅2026事業は工事着手前に業者が申請手続きを行う必要があります。
対策:工事計画を立てる段階で、担当する工務店・ハウスメーカーに「補助金の活用を前提にしたい」と伝えてください。業者が申請の可否と手順を説明してくれます。
所得制限・世帯収入上限の自治体間比較
三世代同居・近居補助金の所得制限については、自治体ごとに大きく異なります。
所得制限なしの自治体が多いです。今回紹介した自治体の中では、厚木市・多摩市・刈谷市・砺波市は所得制限を設けていません(2026年6月27日時点の確認)。収入が高くても補助を受けられる制度として機能しています。
一方、市税・住民税の滞納がないことを要件とする自治体はほぼすべてです。これは所得制限とは異なりますが、税の滞納があると申請できません。申請前に滞納がないことを確認してください。
生活保護受給者を対象外とする自治体も多く、墨田区・多摩市は生活保護を受けていないことを条件としています。
住宅ローン控除については所得要件があり、合計所得金額が2,000万円を超えると適用されません。また、床面積40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅については合計所得金額1,000万円以下が条件となります。
三世代同居・近居を選ぶ際の現実的な視点
補助金だけでなく、生活設計として三世代同居・近居を選ぶ場合のメリットとデメリットも整理しておくことが、長期的な意思決定に役立ちます。
三世代同居のメリット
育児の分担という観点では、親世帯(祖父母)が子ども(孫)の送迎・世話を担える場面が生じるため、子育て世帯の負担軽減につながります。保育所の送迎時間の柔軟性や、突発的な体調不良への対応がしやすくなります。
将来の介護という観点では、親世帯が高齢になった際に日常の様子を観察しやすく、体調の変化に気づきやすくなります。緊急時の対応が早くなる面もあります。
住居費の観点では、一棟の住宅に複数世代が同居することで1世帯あたりの住居費を抑えられることがあります。
三世代同居のデメリット・リスク
生活時間のズレについては、子世帯は子どもを早く寝かせたい・親世帯は夜遅くまでテレビを見たいなど、生活リズムが異なることがあります。二世帯住宅としてプライバシーを確保できる間取りを選ぶことが現実的な対策です。
価値観・育児方針の違いについては、祖父母の育て方と子世帯の育て方が異なる場面で摩擦が生じることがあります。同居前に育児方針について話し合いの機会を設けることをおすすめします。
住宅ローンの問題については、三世代同居型の住宅は部屋数・設備が多くなるため建設費・購入費が高くなる傾向があります。35年ローンの返済期間中に生活状況が変わることも考慮して資金計画を立てることをおすすめします。
近居が選ばれる理由
近居は同居に比べてプライバシーが確保されやすく、双方が「会いたいときに会える、でも別々の生活を維持できる」という適度な距離感を保てることが選ばれる大きな理由です。
近居専用の補助金が設けられている自治体が増加傾向にあることも、選択肢として広がっている証拠です。同居のための大規模な二世帯住宅を建てるよりも、既存の住宅を活用しながら近居することで初期費用を抑えられる場合もあります。
同居・近居後に転居した場合の補助金返還リスク
補助金を受け取った後に転居(転出)した場合、補助金の一部または全額を返還しなければならない場合があります。主要な自治体の返還要件を確認しておくことをおすすめします。
松戸市では10年以上の居住継続を要件としており、この期間内に転居すると補助金の返還が求められることがあります(正確な返還条件は窓口で確認)。
厚木市でも住宅取得補助・住宅改修補助ともに10年以上の継続居住が要件とされています。
多摩市では5年以上の継続居住が条件です。
砺波市では補助金交付後3年以上の継続が条件とされています。
これらの条件は、補助金が「一時的な転入者を呼び込んで市税収入を得るためにすぐ転出する」という利用を防ぐために設けられています。補助金を受け取る前に、自分の生活・仕事の見通しを踏まえて申請を判断してください。
転勤の多い職種に就いている方は、「定住できるか」という観点からも検討が必要です。
みらいエコ住宅2026の業者を探す具体的な方法
三世代同居・近居の環境を整える省エネ改修・子育て対応改修で国の補助(みらいエコ住宅2026事業のリフォーム補助)を活用したい場合、まず登録業者を見つけることが最初のステップです。
住宅省エネ2026キャンペーンの公式サイト(https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/)にある「住宅省エネ支援事業者の検索」機能を使い、都道府県・市区町村を入力すると、近隣の登録業者一覧が表示されます。
業者が見つかったら、次の3点を必ず確認してください。みらいエコ住宅2026事業の登録番号を持っているかどうか(登録番号は業者検索結果に表示)、リフォーム補助(省エネ改修・子育て対応改修等)の申請実績があるかどうか、補助金を工事費に充当するか現金で還元するかの選択が可能かどうかです。
複数の登録業者から「補助金込みの見積もり」を取り、補助後の実質負担額を比較することをおすすめします。業者ごとに補助申請の習熟度・サポート体制が異なるため、過去の申請経験を確認することも有効です。
補助金申請のサポートを受けられる窓口
補助金の申請は書類が多く、制度が複雑なため、専門家のサポートを活用することも有効です。
自治体の住宅相談窓口
各市区町村の住宅課・建築課・子育て支援課などが補助金の一次的な相談窓口です。「どんな補助を受けられるか教えてほしい」という相談から受け付けてくれることがほとんどです。電話相談から始めて、必要であれば窓口訪問の予約を取るとスムーズです。
住宅支援センター・住まいの相談窓口
都道府県や国土交通省が設置している「住まいの相談窓口」では、国の補助制度に関する相談を受け付けています。みらいエコ住宅2026事業についての概要説明を行っています。
ファイナンシャルプランナー(FP)
住宅購入の資金計画とあわせて、補助金・住宅ローン控除・省エネ補助を組み合わせた「受け取れる支援の全体像」を整理したい場合に有効です。FP(ファイナンシャルプランナー)に「三世代同居または近居で住み替えを検討している。どの制度を組み合わせると有利か」という相談ができます。税務上の取り扱いについては税理士との連携も必要な場合があります。
住宅メーカー・工務店
みらいエコ住宅2026事業は施工業者が申請する制度です。登録業者であれば制度の説明・申請手続きのサポートを行っています。補助金を前提とした見積もりを依頼する際に、制度の詳細も含めて確認してください。
最新情報を自分で調べるための一次情報源リスト
補助金の情報は更新頻度が高く、本記事に記載した内容も将来変わる可能性があります。以下の一次情報源を定期的に確認することをおすすめします。
国の制度
みらいエコ住宅2026事業公式サイト(国土交通省)
https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/
住宅省エネ2026キャンペーン全体と補助上限・対象工事の最新情報を確認できます。
長期優良住宅化リフォーム推進事業(令和7年度)公式サイト(国土交通省)
https://r07.choki-reform.mlit.go.jp/
かつて三世代同居加算(50万円)が設けられていた制度の参照先です。令和7年度の交付申請は締め切り済みで、公式サイトには「令和8年度、本事業は実施しません」と明記されています(2026年6月27日確認)。
住宅省エネ2026キャンペーン全体ポータル(国土交通省)
https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/
登録業者の検索ができます。
住宅ローン減税ページ(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
借入限度額・対象要件の最新情報を確認できます。
国税庁タックスアンサー No.1211-1(住宅ローン控除)
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm
税制の詳細を確認できます。
国土交通省スマート補助金(自治体補助金の横断検索ポータル)
https://www.smart-hojokin.jp/
市区町村名や制度種別で自治体補助金を検索できます(情報の鮮度には限界があります。最終確認は自治体公式サイトへ)。
自治体の制度
各市区町村の公式ウェブサイトの「住まい」「住宅」「定住促進」「子育て支援」のページが一次情報源です。「(市区町村名)三世代同居補助金」「(市区町村名)近居助成金」などのキーワードで検索した際に、自治体公式ドメイン(.lg.jp)のページが最も信頼性が高いです。
都道府県住宅課のページも確認対象です。千葉県のように市区町村ごとの三世代支援制度を一覧化しているページがあります(https://www.pref.chiba.lg.jp/juutaku/seisaku/jyosei-3sedai.html)。
申請チェックリスト(三世代同居・近居補助金)
以下のチェックリストを使って、申請に向けた準備の進捗を確認してください。
事前確認フェーズ
3軸(現住所・移住先・親元)で自治体補助金の有無を調べましたか。
親世帯の在住年数が自治体の要件(1年以上など)を満たしていることを確認しましたか。
近居の場合、近居の距離定義(1km・2kmなど)を自治体で確認し、候補物件との距離を測りましたか。
「契約前の事前相談・事前申請が必要かどうか」を自治体窓口に確認しましたか。
国の補助金(みらいエコ住宅2026等)を利用する場合、施工業者が登録事業者かどうかを確認しましたか。
国の補助金と自治体補助金の重複申請が可能かどうかを確認しましたか。
居住継続要件の期間と、自分の生活見通し(転勤の可能性など)を照合しましたか。
書類準備フェーズ
住民票(世帯全員分、転入後のもの)を取得しましたか。
戸籍謄本または抄本(子・孫の年齢・親族関係の確認)を取得しましたか。
親世帯の住民票(在住年数確認のため)を取得しましたか(親世帯に依頼して取得)。
登記事項証明書(建物・土地、床面積・建築年確認)を取得しましたか。
売買契約書・工事請負契約書のコピーを準備しましたか。
市区町村税等の納税証明書(滞納なし証明)を取得しましたか。
住宅の耐震基準の確認(昭和56年6月以降の新耐震または耐震改修証明書)を行いましたか。
住宅の省エネ区分を示す書類(住宅省エネルギー性能証明書等)を業者から受け取りましたか(住宅ローン控除を使う場合)。
申請フェーズ
申請書を自治体の様式で準備しましたか(窓口またはウェブサイトからダウンロード)。
申請書類一式を窓口に持参または郵送しましたか。
補助金の審査期間の目安(自治体によって1〜3ヶ月程度)を把握していますか。
住宅ローン控除については、入居した翌年の確定申告期(2月中旬〜3月中旬)に税務署に申告する予定ですか。
補助金返還リスクの軽減策
補助金を受け取った後に転居を余儀なくされるリスクを完全に排除することは難しいですが、事前に知っておくことで対策を講じられることがあります。
まず、補助金の居住継続要件と返還条件を申請前に必ず書面で確認してください。「何年以内に転居すると、いくら返還が求められるか」という具体的な金額・期間・計算方法を窓口で聞いておきます。
次に、転勤族の方は「単身赴任を選択すれば居住継続要件を満たせるか」を自治体に確認することをおすすめします。世帯の一部が残留している場合に返還が不要とされる自治体があります。
また、やむを得ない事由(転勤・親の死亡・離婚等)による転居の場合は返還が免除・軽減される規定を設けている自治体もあります。事前に例外条項を確認しておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 三世代同居・近居の補助金は全国どこでも使えますか。
いいえ、全国一律の制度ではありません。自治体ごとに独自の補助金を設けている場合と設けていない場合があります。国の制度(みらいエコ住宅2026等)は省エネ要件を伴うリフォームの場合に活用できますが、三世代同居・近居専用の国の給付型補助金は現時点では存在しません。まず3軸(現住所・移住先・親元の自治体)で調べることをおすすめします。
Q2. 賃貸に住んでいて、親の近くの賃貸に引越す場合は対象になりますか。
自治体によって異なります。福岡市のように賃貸の三世代近居を対象とした助成(家賃軽減・引越費用)を設けている自治体がある一方で、持ち家取得のみを対象とする自治体も多いです。転入予定の自治体の補助金が「賃貸も対象か、持ち家のみか」を窓口で確認してください。
Q3. 補助金と住宅ローン控除を両方使えますか。
補助金と住宅ローン控除は原則として併用できます。ただし補助金を受け取った場合、住宅ローン控除の計算上の取得費用から補助金分が差し引かれることがあります。具体的な計算は税務署または税理士に確認することをおすすめします。
Q4. 親が隣の市に住んでいて、私は別の市に転入する場合、どの市の補助を使えますか。
基本的には子世帯が転入する市区町村の補助金が対象になります。ただし、その市が「親世帯も同じ市内に在住していること」を要件としている場合は使えません。多摩市のように「市外からの転入」を要件とし、親の住所を要件としていない自治体もあります。必ず転入先の自治体に確認してください。
Q5. みらいエコ住宅2026事業に三世代同居加算はありますか。
みらいエコ住宅2026事業のリフォームには、三世代同居専用の加算メニューはありません(2026年6月27日確認)。台所・浴室・便所・玄関の増設をともなう「三世代同居改修工事」に50万円を加算していたのは、令和7年度で終了した長期優良住宅化リフォーム推進事業のほうで、こちらは令和8年度は実施されていません。みらいエコ住宅2026事業で三世代同居の環境を整える場合は、省エネ改修(断熱改修等)と子育て対応改修等の対象工事を組み合わせて申請する形になります。申請は登録業者(みらいエコ住宅支援事業者)が行うため、まず登録業者を探して相談してください。公式サイト(https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/)の業者検索機能を使います。
Q6. 申請後に補助金が交付されるまでどのくらいかかりますか。
自治体によって審査期間は異なりますが、書類が整っている場合で1〜3ヶ月程度が一般的です。みらいエコ住宅2026事業は業者が申請し、審査後に業者に補助金が交付されるため、消費者への還元タイミングは業者との合意(工事費充当か現金か)によって変わります。
Q7. 自治体の補助金は毎年度変わりますか。
補助額・要件は年度ごとに変更されることがあります。また予算を使い切った時点で当該年度の受付が終了することもあります。年度の切り替わり(4月)前後に制度が変わることが多いため、前年度の情報を鵜呑みにせず、申請予定年度の情報を必ず確認してください。
Q8. 三世代同居をやめて、親が施設に入った場合も補助金は返還しなければなりませんか。
制度によって異なります。一般的に「本人の意に反した同居解消(親の施設入所・死亡等)」は返還対象外とする自治体が多いですが、要件の解釈は自治体ごとに異なります。申請前に窓口で「同居解消になった場合の返還の要否」を確認しておくことをおすすめします。
Q9. 共働きで夫婦それぞれが住宅ローンを組んだ場合、住宅ローン控除はどうなりますか。
夫婦それぞれが住宅の持分を持ち、それぞれのローンを組んでいる場合、各自が自分のローン残高をもとに住宅ローン控除を申告できる場合があります。ただし持分の設定方法・ローンの種類(連帯債務・ペアローン等)によって扱いが異なるため、金融機関または税務署に確認してください。
Q10. 二世帯住宅を建てる場合と近居では、補助金の制度は変わりますか。
同居(二世帯住宅)と近居(別住宅)では、使える補助金の種類と金額が異なります。補助金の観点だけで言えば、同居のほうが補助額が多い自治体がほとんどです。ただし生活実態・プライバシー・将来の売却価値等を総合的に判断することをおすすめします。なお、二世帯住宅の建設・改修にはみらいエコ住宅2026事業の補助対象工事が対象になる可能性があるため、施工業者に確認してください(長期優良住宅化リフォーム推進事業は令和8年度実施なし)。
Q11. 自治体の補助金が廃止されてしまった場合、他に活用できる制度はありますか。
三世代同居・近居専用の補助金がない自治体でも、「子育て世帯の住み替え支援」「定住促進補助金」「空き家活用補助金」等の別の名称で類似の支援をしていることがあります。また都道府県レベルでの支援(福島県の不動産取得税軽減等)、国のみらいエコ住宅2026事業(省エネ改修伴う場合)、住宅ローン控除などは自治体の補助がなくても活用できます。
Q12. 申請書類の書き方がわからない場合はどうすればよいですか。
自治体の窓口(住宅課・建築課等)に持参して記載方法を教えてもらうことが最も確実です。また確定申告書については国税庁の確定申告書等作成コーナーを使うと画面の案内に沿って入力できます。申告期間中に税務署が開設する相談窓口も利用できます。
出典一覧(URL・確認日)
本記事は以下の一次情報を確認したうえで執筆しています。
みらいエコ住宅2026事業 公式サイト(国土交通省)
https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/
確認日:2026年6月27日
みらいエコ住宅2026事業 リフォームページ(国土交通省)
https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/reform/
確認日:2026年6月27日
みらいエコ住宅2026事業 子育て対応改修ページ(国土交通省)
https://mirai-eco2026.mlit.go.jp/reform/point4.html
確認日:2026年6月27日
令和7年度長期優良住宅化リフォーム推進事業 公式サイト(国土交通省)
https://r07.choki-reform.mlit.go.jp/
確認日:2026年6月27日
令和7年度長期優良住宅化リフォーム推進事業 概要ページ(国土交通省)
https://r07.choki-reform.mlit.go.jp/overview/overview.html
確認日:2026年6月27日
住宅省エネ2026キャンペーン 公式サイト(国土交通省)
https://jutaku-shoene2026.mlit.go.jp/
確認日:2026年6月27日
住宅ローン減税ページ(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
確認日:2026年6月27日
令和8年度税制改正概要(国土交通省PDF)
https://www.mlit.go.jp/page/content/001975596.pdf
確認日:2026年6月27日
東京都墨田区 三世代同居・近居住宅取得支援制度
https://www.city.sumida.lg.jp/kurashi/zyuutaku/jyutaku_shien/sansedai.html
確認日:2026年6月27日(スマート補助金・検索結果からも確認)
神奈川県厚木市 親元近居・同居住宅取得等支援事業補助金
https://www.city.atsugi.kanagawa.jp/soshiki/jutakuka/9/3/4046.html
確認日:2026年6月27日
東京都多摩市 三世代近居・同居促進助成金
https://www.city.tama.lg.jp/kurashi/kankyo/sumai/sansedai/1002397.html
確認日:2026年6月27日
千葉県松戸市 親元近居・同居住宅取得支援
https://www.city.matsudo.chiba.jp/kurashi/sumai/tatemono_jyosei/3_sedaijuutaku.html
確認日:2026年6月27日
愛知県刈谷市 三世代同居等住宅取得等支援補助金
https://www.city.kariya.lg.jp/kurashi/sumai/jyosei/1007083.html
確認日:2026年6月27日
福岡市 三世代同居・近居住替え支援事業
https://www.city.fukuoka.lg.jp/jutaku-toshi/jigyochosei/life/sansedaisumikae.html
確認日:2026年6月27日
仙台市 若年・子育て世帯住み替え支援事業
https://www.city.sendai.jp/jutakutaisaku/kosodate/shien.html
確認日:2026年6月27日
富山県砺波市 三世代同居・近居住宅支援事業補助金
https://www.city.tonami.lg.jp/info/57689p/
確認日:2026年6月27日
福島県 三世代同居・近居住宅取得 不動産取得税軽減
https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/01115d/sansedai.html
確認日:2026年6月27日
千葉市 三世代同居・近居支援事業(受付終了)
https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/koreishogai/korei/sansedai.html
確認日:2026年6月27日
国税庁タックスアンサー No.1211-1 住宅の新築等をし令和4年以降に居住の用に供した場合
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1211-1.htm
確認日:2026年6月27日
免責事項
本記事は情報提供を目的としており、個別の申請代行・書類作成代行・法律的助言・税務上の助言を行うものではありません。
本記事で紹介している補助金制度の金額・要件・受付期間は、記載した確認日時点の公開情報に基づいており、その後変更・廃止されることがあります。申請の前に必ず各公式サイトまたは担当窓口で最新情報をご確認ください。
補助金の交付は予算の範囲内で行われるものであり、要件を満たした全員が必ず受給できることを保証するものではありません。
自治体の補助金に関しては各市区町村の担当課(住宅課・建築課・子育て支援課等)に、住宅ローン控除・税の軽減に関しては税務署または税理士に、リフォームの補助金に関しては登録施工業者にそれぞれ確認されることをおすすめします。
本記事は制度の一般的な情報提供にとどまるものであり、個別の状況に応じた申請判断の代わりにはなりません。